「サッカーばかりしてきた私が変えたいと思った学校の現状。」
神奈川県に住む高校3年の渡邉すみれです。
小学校5年生の時から紅一点でサッカーをプレーしてきた私ですが、高校では生徒会長として「生徒が意見を言える環境を作ること」を目標に活動しています。
サッカーばっかりやってきた私が生徒会長になってまで変えたいと思った学校生活。
今日に至るまでの1年間を振り返りながら、今後の展望についてお話しできたらと思います。
▼目次
□「靴下あげなさい」を追いかけてくる先生と私を変えた友人の言葉
□校則活動をしていくにあたってぶつかった壁。
□担任に生徒会長立候補を大反対される?!
□私にできることって?
□「靴下あげなさい」を追いかけてくる先生と私を変えた友人の言葉
高校2年生のある夏の朝のこと。
当時の私は学校に行くことが本当に苦痛で仕方がありませんでした。なぜなら、
「靴下をあげなさい!!!」
と校門前で毎日追いかけてくる先生がいたからです。
朝は落ち着いた気持ちで過ごしたいのに…。なんで怒鳴られないといけないんだろう…。普段は怒ることが滅多にない私ですが、この朝の怒鳴り声に対しては本当に悩んでいました。そしてついに…
「先生、この校則がある意味言えますか?」
と質問をしました。
「あなた何年何組の誰?」
「あのね、ルールっていうのは社会にも学校にもあるものなの」
「え?答えになってなくない?きっとこのルールにはあんまり意味がないんじゃないかな?」
この返答に対して校則への疑問がどんどん出てきた私は、この学校の状況を社会に対して伝えていく必要があるのではないかと、勝手な使命感を抱きました。
さっそく学校の友達と相談し、先生との話し合いの時間を持とうとしました。しかし…
「すみれの活動は応援しているけど、推薦消されたら困るから校則に対して意見をいうことはできない」
こんな言葉を友人が放ち、衝撃と悲しさを感じました。
自分たちの学校のことなのに、「推薦消されたら困るから」という理由で意見が言えない状況が存在していていいのだろうか?
何より、先生に1人で意見をいう時にはとても心細かったのを覚えています。
だからこそ、私は「進路や評価を気にして校則に対して意見をいうことができない」現状を変えていく必要があるのではないか。と強い感情を抱き、先生と何十時間もの話し合いを重ねてきました。
□校則活動をしていくにあたってぶつかった壁。
当時、アメリカの2年制大学からサッカー推薦のオファーをもらっていた私は、「推薦を消されたら困る」などの感情もなく、友達が言えないなら私が変わって先生に生徒の想いを伝えようと、どこかしら正義感を抱きながら活動をしていました。
時には、うちの学校にある「異装許可証」のツイートをしたらバズって、4000いいね以上、300人以上の人から校則に関する意見をもらうこともありました。。(以下の写真)
こうして自分の学校の校則について発信していくうちに、日本の理不尽な校則全部変えたい!!変えられるのは自分だ!!と、謎の自信と正義感を持って活動を推進していこうと心に決めました。
しかしある日、学生団体の代表にこんな言葉をかけられます。
「すーちゃんの正義感には、敵がいるんだよ」
先生や現在の教育システムに対して批判的どころか、敵とみなし対立をしていました。SNS等を使って校則を全否定していましたし、自分の中の問題意識が「恨み」に変わっていることに私はハッとしました
そして結局、
「あれ。わたしは何をしているんだろう」
「こんなに精神を削っても何も変わらないんじゃないか?」
「私がこの活動をする意味はあるんだろうか。この時間と労力を他のものに使った方がいいのではないか。」
と、考えるようになり、一時校則活動から離れることにしました。
□担任に生徒会長立候補を大反対される?!
そんな休止期間は、SDGsのプレゼンテーションを行ったり、児童養護施設にサッカーコーチのボランティアを行いにいくなどの経験を積んでいました。今思うと“逃げ”だったのかもしれません。しかし、校則活動と距離を置いていた期間も「自分にできることは何か?」と考え続け、まずは自分の学校の生徒会長になることで、「校則に対して意見が言える環境づくり」を行おうと決心しました。
私が1番問題だと感じている「推薦消されたら困るから校則に対して意見をいうことはできない」
という状況を変えていくためには、まず意見をいうことができる環境を作ることが重要だと考え、生徒会長への立候補を決めました。
しかし!!!
担任には、、、
「お前のような学校の方針とは合わない人が立候補すると私が困るんだ。」
「この学校の校則を変えることはできないから、生徒会長として活動する時間があれば、政治家と話している方がいいよ」と言われ、また口論になり、母が学校に電話して生徒指導の先生と話すまでは立候補させてくれませんでした。
こんな状況にも問題意識を感じましたが、何とか立候補をすることに成功し、選挙の結果、当選することができました。
それから生徒会長として活動をしていく中で、様々な壁にぶつかり、多くのことを学びました。
生徒会長になったものの、校則やジェンダーフリーの制服の導入の際には、30年以上この学校にいる生徒指導部や学年主任の先生から反対されてしまい、なかなかうまくいきませんでした。自分自身、もっと生徒を巻き込んで活動をしていくべきだと思い、反省しながら現在は全校生徒に向けてGoogleフォームを使いアンケートの実施を行っています。
▼アンケート結果
□私にできることって?
そして、今回、学校内部だけでなく、外部でも何か自身の経験や活動を生かして社会に訴えかけられることがあるのでないかと思い、カタリバさんの「みんなのルールメイキング宣言」の中高生メンバーへの応募を決めました。
▼実際のトークセッションの様子
トークセッションでは、既に校則を変えている高校生の積極性や学校の協力にとても驚きました。しかし、何より感じたのは、
「この画面に写っている高校生は校則を変える経験をしているけれど、日本を全体的にみた時、私のように学校内部で声をあげてもなかなか拾ってもらえずに校則見直しを諦めてしまう人がいるのが事実なのではないか」ということです。
そこからというもの、私立高校で校則を変えるために生徒会長になったけど、つまずいている私だからこそ伝えられることがたくさんあるのではないかと思い、更なる校則活動への想いが強まりました。
そして、一年前から「先生&生徒&教員を目指している大学生」の3方面から校則について話し合う学生団体なんかがあれば、学校外でももっとみんなの知見を広げることができるのではないかと思い、Twitterで呼びかけました。
そしたらなんと、中高生メンバーの、藤田崇都、林樟太朗2人が「是非一緒に活動したい!!」と声をかけてくれ、3人で何度もMTGを重ねるうちに、自分たちが原体験を通じて感じた「対話の重要性と可能性をもっと多くの人に知ってもらおう」という方針になり、当初とは違った形でしたが、対話型のYoutubeライブ配信を行うことになりました!
その名もフラっと。「ふらっと立ち寄れて、フラットに話すことができる」そんな空間を目指し、Youtubeライブ配信をはじめとした対話の場を今後も作っていこうと思っています。
※フラっと。Youtubeライブ配信第二回の様子。北園高校元生徒会長、安達晴野さんをお呼びして2時間に渡り、校則について話し合った。
▼Twitterアカウント
https://twitter.com/flatdialogue?s=21
学校の先生と対立してしまったからこそ、対話の重要性を痛感している私たちだからこそできることがあるのではないかと思い、今後はルールメイキングに興味がない人でも興味を持ってもらい、対話の大切さを発信していけるチームにしていきたいと思っています。
「3年間我慢すれば卒業だから」という人が多いですが、その3年間でできること、校則を見直しをはじめとした生徒間での対話や先生を巻き込んだプロジェクトなどが積極的に行われる学校教育になることを願い、高校を卒業した後も学校教育に何かしらの形で関わることができたらと思います。
長い文章でしたが、読んでいただきありがとうございました!!
渡邉すみれ
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