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15万以上の高価なゲーミングPCを子どもに買い与える前に

明日は小学3年生から6年生まで4人に夏休みの自由研究に中古のパソコンパーツを使った「自作パソコン組み立て」イベントを開催します。

その準備もあって中古のパソコンショップに買い物に行ったら、日曜日もあってお店は大変な賑わい。

そして店員さんも全員接客していて大忙し。

たまたま新品のゲーミングPCの近くを通ったら小学生っぽい男の子と困り顔のご両親がいました。

子どもは15万以上のブルーに光るゲーミングPCが欲しいようで自分のやりたいゲームの説明を必死に保護者にしています。

お父さんもお母さんもパソコンやゲームのことはわからないようで、訪ねるために店員さんを探しますがなかなか捕まらない様子。

私はラッキーなことに2500円の中古のディスプレイを見つけて、お店を出ようとしていた頃にも、その親子はもっと高額なゲーミングPCの前でまた押し問答をしていました。

おそらくゲーム以外に知識がない子どもと、パソコンに知識がない保護者が15万以上の買い物をしようとしているちょっと不思議な光景。

きっと運良く店員さんを捕まえてゲーミングPCを購入したあとも、お家で苦労するんだろうなぁと車を運転しながら考えてました。

結構子どもたちがゲーミングPCを買うときの「あるある」で、プロゲーマーのマウスとキーボードを使ったYouTubeのゲームプレイ動画を観て、

「switchではうまくできないけど、ゲーミングPCなら俺最強になれる」

と思って親に買ってもらうパターン。

念願のゲーミングPCを買ってもらい、いざスイッチオン。

ゲームランチャーのアカウント取得、IDパスワード管理、ゲームのダウンロード&インストール、ゲームデータファイルの保存先の指定、なんだこれ、やりたいゲームのアイコンをクリックすればプレイできるんじゃなかったの?

やっとの思いでゲームを開始してみると、普段ゲーム機のコントローラーに慣れているため、マウス&キーボードで操作するのは慣れるまでが至難の業。

ゲームコントローラーは開発者がどんな人でもゲームをやりやすいように、デザインを追求したかたちになっています。

キーボードやマウスはあくまでもパソコン操作のためにあるもの。

そして大人の手の大きさに合わせて作られている。

当然、スコアが伸びない。

友だちとオンラインプレイをしてみたら、ゲーム中、友だちの足を引っ張りまくる。

あんなに友だちにゲーミングPCを買うのを自慢したのに。

「…なんか思ってたのと違う」

気がつけば慣れているswitchでいつものゲームをプレイ。

「あれ、この前買ったゲーミングPCは使わないの?」

「うーん、なんか変になってよくわからない」

親もゲーミングPCのことがよくわからないから子どもが急にやらなくなった理由がわからない。

せっかく買ったんだから、私が仕事で使おうと起動してみたら、

「あれ?これエクセルが入ってないじゃん」

パソコンは全てマイクロソフトofficeがインストールされているものと勘違い。

子どもは何となく使わなくなり、親も使う理由がなくなる。

そしてゲーミングPCはメルカリで第二のユーザーへ渡って行く。

その子にとっての投資、消費、浪費で言ったら間違えなく浪費です。

ゲーミングPCは何回かゲームをプレイしていると、平気でゲームがクラッシュして起動しなくなことがよくあります。

最低限、英語で表示されているエラーメッセージを自分で調べて、ゲームランチャーで修復することができるレベルになるまでは、発売されているswitchや PlayStationで十分かと思います(これらの機種は大変優秀)。

ミラプロの子どもたちも保護者の皆様から良くゲーミングPCの購入に関して相談を受けますが「英語のエラーメッセージを自分で調べて解決できる」までは購入を見送ってもらっています。

プログラミングやIT機器とのお付き合いに慣れたミラプロの子どもたちの成長のために、今回の中古パーツを使った「自作パソコン組み立てワークショップ」は良い学びになるのではないかと思います。

初の試みになるので子どもたちがどんな反応をするか楽しみにしています。

中古のパーツなので持ち帰ったあと、壊れることや使っているうちにスペック不足になることは想定済みです。

子どもたちにまたパソコンを教室に持ってきてもらい、開けたり閉めたりしながら一緒に修理したり、改造して愛着のあるマイパソコンにしていきたいと思っています。

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