ありがとうの花を咲かせたい
大きな揺れを感じた日から9年。神奈川県でも大きな揺れを感じて、私の住んでる街は停電で、午後3時前だというのに色を失った。
当時、私の娘はまだ1歳で、停電したのなら避難して!と言われたけれど、娘の体重と同じくらいの荷物と娘を抱えながら、タクシーを2時間待ったけど来る気配すらなくて、なんだかとてつもない不安に襲われたのを覚えている。
今のコロナや昨年の台風なんかもそうだけれど、私たちは生きていく中で、時に大きな不安に襲われることがある。世界が不安を感じた時、正義のヒーローみたいな人も現れるけれど、本当に意地の悪いディズニー映画の悪役も真っ青!みたいな人も現れるから、不安ってその人の本性みたいなものをあぶりだしちゃうなって思うのだ。ピンチはチャンス!だなんて言いながら、逆手にとって品性のない行動を起こしちゃう人がいることを、やっぱり残念に思う。だけど、優しさだって負けないくらい生まれていると信じたいのは、私はあの震災で多くの事を学んだからだ。
東日本大震災の時もいろんなことが自粛されて、輪番停電で家が真っ暗な中、携帯のワンセグ機能で私は、娘の大好きな「おかあさんといっしょ」を見た。たくみお姉さんとだいすけお兄さんの「ありがとうの花」が、私は今でも忘れられない。画面から、優しさと感動を手に入れた瞬間だった。誰かを想いやる気持ちとか、勇気づける気持ちに目を向けたのはそれからだった。
あの日から私は本当の意味で、今日という日をちゃんと生きていこうって思えるようになったのだ。だって、今日というこの日さえ、生きたくとも生きれなかった人はいるのだから。不安に心を奪われて、自分らしさを失うのではなく、自分らしいことで少しでも、微力でも、できることがあるならそっちを選択する大人になりたいって、そんな風に思えることが出来た。
今、目の前にあること全て、当たり前のものなんて一つもなくて、有り難いことで溢れている。時間だって、有限だ。今の私ができることを、私らしくやっていけたらなって、今思う。ということで、小さなことではあるけれど、今年も募金活動をしようと思っています。応援してくれたら嬉しいよ。