紙の可能性をみんなで見つける3日間(前編)
「紙とはもともと無目的な存在であり、作り手やお客様ひとりひとりがその価値や魅力をつくっていくもの。」
紙という存在ひとつとっても、自分が今まで使ってきた使い道や考えられる範囲の中での活用方法はほんのわずかでしかありません。
そんな紙の可能性をみんなで見つける3日間と題したイベント「紙の遊園地」を11/26-28にて初開催。
こんにちは!
中庄株式会社/未来をつくる部の刑部渉(ぎょうぶわたる)です。
おかげさまで、とても素敵なイベントにすることができました。多くの紙に触れることのできる機会となり、「これも紙なんだ?!」や「こんな紙もあるんだ?!」といったように、お客様ごとに違った視点で紙というものを捉えるきっかけになったとしたら嬉しいです。
ひとえに紙と言っても、様々な種類があり、イベントの中で使われていたものの中にも紙であるということすら判別できていないものもあったかと思います。
今回は「紙の遊園地」の内容を前編・後編に分けて改めてご紹介していきます。前編ではさまざまな展示作品についてお話をしていこうと思います。
展示作品たち
A.Flocon 作
「ジャングルを表現できるような紙が欲しい!」とのご要望にお応えして用意しました。まさか直接この紙に描くとは僕としては思いもせず、のちに「描きづらい…。」と苦慮されておりました。その挑戦が僕自身もとても嬉しく、目に吸い込まれそうになるようなとても素敵な作品でした。
ゴリラの展示には檻も設置されており、檻の中からゴリラを見ることでよりリアルなゴリラ体験ができます。
Yuimomushi 作
続いては、子どもたちに大人気だったたこやき。紙を8層にも重ねて作られたたこやきは強度も抜群!!
かつおぶしにはなんと京都の手漉き竹紙と極薄ロクタペーパー(ネパールの紙)を使用。
ハンモックの中にも典具帖和紙のかつおぶしやサーペーパーで作られた紅生姜やタントやひっかけ和紙で作られたネギがふんだんに使われております。
山田龍太 作
様々な機械抄きの和紙や染め紙の手漉き紙を貼り付けた宙に浮くドミノ「宇宙ドミノ」。子どもたちは夢中でドミノを楽しんでおりました。
倒れているドミノを直しながら紙の手触り感を堪能でき、大人でも無心になれる作品です。
lens works 作
レンズの付いた紙管の入口に世界各国の紙が貼られており、レンズを通した見える風景が紙に映し出される作品。
紙ごとに見え方が異なり、光の陰影がとても美しい作品でした。紙に印刷以外の手段で何かを映し出すといったアプローチがとても新鮮で、ずっと見ていられます。
紙の遊園地プロジェクト×タカハタサトシ 作
現在開発中のアクリルに手漉きの染め紙を貼り合わせたボードゲーム「サカッソ」。まだ試作の段階であり、今回は3種類の試作品を展示しました。
お越しいただいたお客様に実際に遊んでいただくことで見えてきた課題や「きれい〜」や「面白い!」といった生の声がとても励みになりました。来年の発売に向けて開発を進めていきます。
ここまで、紙の遊園地の中にあった展示作品をご紹介いたしました。全ての作品が手に触れることができたり、体感できるものでした。
当イベントを一緒に企画運営していただいたアトリエヤマダ代表の山田さんは、「紙の可能性を発見する!をキーワードとして、さまざまなアトラクション(展示やワークショップ)を通して、参加者の子どもたちが遊びながら紙に触れる。気がついたら、あれもこれも紙が使われていた!そのようなワクワクの発見を楽しんでいただけるように取り組みました。予想を越える400名以上の来場者があり、着実な手答えを感じています。今後も紙の遊園地を更に参加者の皆さんと育てていきたいです。」
紙は機能的にはテクノロジーにより代替えされていくのかもしれません。でも、そこに込められたオモイや実際に手を触れることで感じられる楽しさや温もりはこれから先もずっと残り続けるものだと僕は考えています。
紙の遊園地が、皆さんにとって、そんな「目に見えない大切なモノ」を感じられる3日間になってくれたとしたらとても嬉しいです。
来年以降も続けていきますし、一緒に作品づくりをしてくれるクリエイターさんも大募集中です。来年へ向けて紙のさらなる可能性の追求を進めていきたい。
ではでは、前編はここまで。
後編では様々なワークショップについてお伝えしていこうと思います。
お楽しみに!!
【百貨店•商業施設、行政催事関係者の皆様】
紙の遊園地、巡回展も可能です。紙のワクワク企画(イベント、商品を通したワクワクづくり)もお気軽にご相談ください。ショールーム、zoomでのご相談も承ります!
担当:中庄(株)刑部 gyobu@nakasho.com
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