紙に込める念い。
我々が取り扱う紙とは一体何なのか?
我々は一体何を残して来たのか?
いくら考えても一向に答えの出ない問いだと思う。
世の中の生活様式の変化に伴い、またテクノロジーの発展に伴い、
紙より数段便利なものが次々と出来上がっている。にも関わらず紙の魅力に惹かれてしまうのは何故なのか?
紙の最大の価値とは余白ではないかと思う。その余白にも2種類のものが存在している。
1つ目はそのものに自由に表現できるような(手紙、写真、絵、パッケージ)アート的な、いわゆる物理的な余白。
2つ目にはそこに込められたもの(思い、時間、空間、歴史、文化)を受け取り側が自由に創造することのできる余白。
つまり、人間が人間であるが故に考えることの出来る、感じる事のできる何かがそこには存在しているように思えてなりません。
我々は紙を使って物質的に何かを生み出せるわけではありませんが、紙の価値を伝え続けたい。
それが今に到る237年間、紙に寄り添い共に生きてきた、我々の念い(オモイ)です。
それは決して素晴らしさの押し付けではなく、我々が良いと思えるもの、 美しいと思えるもの、感情が動かされるものを伝えたい。
すなわち“皆様の余白”になるという事。
これから少しづつにはなりますが、紙にまつわる様々な情報発信を行っていければと考えています。
宜しくお願い致します。
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