「Meaningful Design」VISIONGRAPHが読み解くSXSW2020の8つのトレンドその7
新型コロナウイルスの影響で開催直前に中止となった幻のSXSW2020。
2012年よりSXSWに参加し、現在ではSXSW Japan Officeとしても活動するVISIONGRAPH Inc.では、未来の兆しが感じ取れる場所として毎年SXSWでのトレンドを分析してきました。もしSXSW2020が実現されていたとしたら、どんなトピックが話題になったのでしょうか?
既に発表されていたセッションプログラムや、アワードのファイナリストのサービスから、私たちが独自の目線で分析した8つのトレンドと、それぞれ象徴的な事例を紹介します。
⑦Meaningful Design
納得感のあるデザインが新たな社会の地平を拓く
人間中心デザインをはじめ、SXSWでは常に新しいデザインの試みが溢れています。
感情を豊かにする、誰でも使いやすい、社会のためになる、安心して使える...などなど、工夫を凝らしたデザインの妙技には関心させられます。
今年も新たなデザインの試みがたくさんありました。特に「使う理由が明確なデザイン」がいくつかの事例から読み取れました。
監視国家から自由になるために使う、
企業の都合から解放されるために使う、
デバイスの制限にとらわれないために使う、
手軽に着用したいから使う、、、など。
ユーザーが使う上で、納得感をどのように設計できるかが、より問われている時代になっています。
True Type Freedom (.TTF) by Monotype
SXSW 2020 IIA | Student Innovation
(画像は企業ウェブサイトから引用)
中国のネット検閲に引っかからないように開発された中国語フォント。情報検閲によって個人の自由が規制されている現状に対し、デザイン力で対抗する学生プロジェクトがファイナリストに選ばれました。
Renzoe Box
SXSW 2020 Pitch | Consumer Technology & CPG
(画像は企業ウェブサイトから引用)
自分好みにメイクボックスの中身をカスタマイズでき、異なるブランドの化粧品を入れる事ができる化粧箱。ブランドの括りに縛られることなく、消費者目線でパーソナライズできる商品デザインが求められるようです。
Octobo
SXSW 2020 IIA | Robotics & Hardware
(画像は企業ウェブサイトから引用)
子供がゲームで遊びながら、スペルやリズム等の学習ができるぬいぐるみ型ロボット。子供との触れ合いを通してロボット自体も学習し、機能はアプリでアップデートできます。子供の成長に合わせて様々な学習プログラムが用意されています。
ElectroDermis
SXSW 2020 IIA | Wearable Tech
(画像は企業ウェブサイトから引用)
センサー類を直接肌に張り付ける事ができるデバイス。身体の動きを計測したり、熱や脈拍を測ったり、傷を保護しながら状態を確認したりといった様々な応用が可能。機械と人間の融合が感じられる未来的なデザインです。
VISIONGRAPH Inc.では、SXSWをはじめとする様々な海外イノベーション事例に基づくリサーチやコンセプトデザイン等を行っております。勉強会の開催など、ご興味のある方はこちらからお気軽にお問い合わせください。