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【特集】第26回参院選(2022年)精密地域分析・各政党と政治団体の概観

 今回から、今年おこわれた参院選の分析を「みちしるべ」にて公開していきます。初回は、各政党と政治団体の比例代表の概観です。

 まずは最近3年間の国政選挙でおきた比例票の変化から見てみましょう。次の表は、第25回参院選(2019年)と第26回参院選(2022年)比例代表の得票数と得票率の比較です。政党と政治団体は、自民党と公明党を上におき、他は第26回参院選(2022年)の得票数順に並べました。

表1.第25回参院選(2019年)と第26回参院選(2022年)※比例代表です

 二度の参院選の比較なので、これは3年間で起きた変化となっています。維新が票を伸ばし、立憲が票を減らしたこと、参政党ができたこと、れいわはほぼ横ばいであることなどがうかがえます。

 第49回衆院選(2021年)と第26回参院選(2022年)の比較はどうでしょうか。これは9か月間の変化にあたりますが、立憲の一人負けの様子が一目瞭然です。

表2.第49回衆院選(2021年)と第26回参院選(2022年)※比例代表です

 立憲には2020年に旧国民の分党によって衆参の議員が合流し、社民党の分裂によって議員や党職員の移籍がおきました。そうしたことゆえに、立憲は結党時(2017年)の勢いを失いつつも、第49回衆院選(2021年)では、第48回衆院選(2017年)と同程度の票を確保します。その票がわずか半年でこれほど溶けたということは、泉体制への失望を何よりも雄弁に語っているといえるでしょう。表からは9か月間に維新が伸びたともいえず、立憲の票は奪われたのではなく崩れたことがうかがえます。

 さて、ここからは、以上の2つの表に示した並び順で各政党の地域分布を見ていきます。増減についても触れますが、地域ごとの増減の地図まで掲載するとあまりに図表が多くなってしまうため、詳しいことは後に公開する個別の政党の記事に回させてください。その際は絶対得票率の地図も示しますが、この記事の地図は全て相対得票率となっています。

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