共産党の支持率低落について
47回衆院選以降、共産党の支持率は低落傾向となっています。これは各社の世論調査をばらばらに検討しても分かりにくいですが、平均すると鮮明に見えてきます。
上のグラフは2013年以降に実施された世論調査をもとにして、共産党の支持率を平均したものです。特徴的な個所が見られるので下に書き込んで示しましょう。
安倍政権下の共産党の支持率には、大きく見て2回、跳ね上がっている箇所があります。それぞれ23回参院選(2013年7月)と47回衆院選(2014年12月)の選挙ブーストですね。ここではピークとなっているだけでなく、選挙に前後して支持率が段差をなしており、支持層の拡大がうかがえます。
選挙ブースト
「国政選挙の公示から投開票に前後して政党支持率が急上昇する現象」です。選挙運動や公示後の報道を通じて、普段は活発でなかった支持層が呼び起こされたり無党派層が支持に回ることが原因と見られますが、選挙ブーストが出現しないような場合もあり、興味深いテーマだと思います。(これは一般的な言葉ではなく三春個人が提案するものです)
国政選挙が終わると、次の国政選挙までの間に支持率が緩やかに下がっていく傾向はかなり一般的です。しかし共産党では47回衆院選を最後に大きな選挙ブーストが見られません。24回参院選(2016年7月)ではそれらしきピークがありますが、選挙後にすぐに落ちてしまい、23回参院選や47回衆院選のように段差として残りませんでした。つまり支持層が拡大されていないのです。
そして48回衆院選(2017年10月)では選挙ブーストに相当するもの自体が検出されませんでした(2017年にあるいちばん大きなピークは通常国会の会期末にあたる6月頃です)。この選挙ブーストがなかったということは48回衆院選で共産党が票を減らしたことを理解する手掛かりになるかもしれません。
支持率の低落傾向が続いていることについて、共産党の議員や支持者はきちんと把握しておいた方が良いと思います。
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