31. 緑地から始まるまちづくり
はじめに
みなさんこんにちは!学生研究員の工藤です。
今回は私が専攻する緑地環境学に関することと地方創生が合わさった事例をご紹介したいと思います。
まだまだ知識が未熟なので、この記事を読んでくださった後にホームページや現地を訪れてみてください!!
柏市に広がる空き地や樹林地の在り方を一変
今回ご紹介するのは、千葉県柏市の取り組みである、“カシニワ制度”です。柏市といえば、「2021年度LIFULL HOME’S借りて住みたい街ランキング9位、買いたいランキングでは7位(首都圏版)」という、人気が高い街です。[1]
人気が高まる一方、「土地所有者の管理することが難しくなった空き地や樹林地が増加し、管理不足による外部不経済が発生」していました。[2]
そのような空き地を利用して、オープンスペース・オープンガーデン、いわば地域資源に一変させたのが、この“カシニワ制度”です。
“カシニワ制度”とは?[2]
この空き地をまずは、運営してくださる市民団体や地域住民に土地所有者と貸借契約・活動協定を結びます。その後は、柏市の支援のもと、個人または企業が所有する“オープンガーデン”、市民団体等が活動を行なっている“地域の庭”“里山”を運営していきます。このような利用は、環境保全や、街を彩る景観形成、学ぶ楽しむコミュニティ作成、また、活動場所を探す団体にとっては活動することにより、健康な体づくりや人々の交流を通じて働く心の健康などさまざまな機能が発揮される場所となっています。
より良いまちづくりを“カシニワ”が還元
街には道が狭かったり、近道が出来ず、移動が大変だったりと住民はさまざまな問題を抱えていると思います。“カシニワ”は5つの道による効果を波及しています。
“カシニワ”に行ってみよう
“カシニワ”は「オープンガーデン」「地域の庭」「里山」の三つの部門に分かれています。
●オープンガーデン
個人の自宅の庭の他、カフェや企業の庭を公開しています。色鮮やかなお花に包まれた庭や、日本庭園を思わせるような庭、薔薇の香りを楽しめる庭など様々な庭があります。
●地域の庭
NPO法人など団体が活動している庭です。駅前や公園内、緑道など人々の憩いの場や生活空間に彩りを与えてくださっています。育てた野菜を収穫してBBQを楽しんだり、朝一として売り出したりする庭もあり、 “カシニワ”によって地域全体が活性化しています。
●里山
地域史と共に歩んできた里山を保全し、柏にすむ動植物を保護していただいています。また、鳥の鳴き声を感じられたり、身近に森林浴ができたりします。日々追われる仕事や課題で蓄積したストレスと疲労を解消し、生活リズムを整えるために樹木の偉大なるパワーを受けてみませんか。
終わりに
空き地を利用した緑地と地域に根付く里山を保全する地域活性化はとても魅力的だと思います。環境問題が心配され、また様々なことでストレスを受け生活リズムが乱れやすい現代に“カシニワ”のような活動はなくてはならない存在だと私は考えます。
現在、“カシニワ”の多くは市有地でボランティアによる活動をしています。行く際には、事前に公開日時・場所を確認してください。また、不法投棄や鑑賞物を破損したり、手を触れたりしないよう、気をつけて鑑賞するようにしてください。
次回の記事もお見逃しなく!!
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参考文献
[1]<首都圏版>2021年度LIFULL HOME’S住みたい街ランキング
〈首都圏版〉2022年 LIFULL HOME'S 住みたい街ランキング
[2]カシニワ制度-柏市
カシニワ制度 - 柏市
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