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肥料を自作! ボカシ肥料のつくり方(農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日はいつもとは違い趣向を変えてボカシ肥料の作り方についてお話したいと思います。有機農業などではよく使われている肥料でおいしい野菜を作る目的や即効性のある有機質肥料ということで生育促進によく使われています。
作り方はいろいろありますが、今回ご紹介するボカシ肥料の作り方はかなり基本的なものですので、慣れてきたらいろいろアレンジしてみてください。

今回紹介するボカシ肥料づくりは、入手しやすい材料で ただひたすら混ぜて、温度管理をするだけです。しかし簡単そうで意外と難しいです。しかし自分で作れるようになればそこから自分なりのアレンジもできるようになり栽培の幅が広がりますので、ぜひチャレンジしてみてください。
【原料】

上記の分量で窒素分は約4.4%のボカシとなります。トマトを一反で10トン 取りたい人は窒素分が30kg 必要なためこのボカシを700kg 作る必要があります。

【作り方】
微生物資材を使用するため厳寒期に行うのがおすすめです。暖かい季節にボカシを作ると雑菌が入る可能性があり、上手に作るのが難しくなります。12月~2月頃までがボカシ作りに最適な時期になります。

①材料を混ぜ合わせる
作業場の床にブルーシートを敷き、水以外の材料を全て混ぜ合わせます。もんじゃ焼きを作る要領でドーナツ型の土手を作り、中央のスペースに水を流し入れてよく混ぜ合わせます。混ぜ終わったら 温度計を刺しておきます。

②ブルーシートで被う
紫外線が入らないようにブルーシートなどの遮光できる資材で覆って温度が上がるのを待ちます。温度が上がってくるまでに3日ほどかかります。

③攪拌する
温度が上がってきて50℃近くになったら1日1回 約10日間 撹拌しましす。移植ごてで撹拌するとボカシの温度の差やちゃんと混ざっているかどうかがよくわかります。

④温度管理をしっかりと
温度が50℃以上にならないよう気をつけてください。50℃でタンパク質はアミノ酸に変わりますが、60℃以上になるとアンモニアに変わってしまうため、高温になってきたら山の高さを低くして温度を下げてください。アンモニア臭がしてきたら必ず温度を下げてください。ボカシを作り始めると旅行とか遠出ができなくなります。

⑤温度管理しながら攪拌
10日後、40~45℃くらいに温度を下げ、これを10日間保ちます。この間も 1日1回 毎日 撹拌してください。自然にだんだんと温度が下がってきます。

⑥温度が下がってくる
だんだん30~35℃に温度が下がってくるのでこれを10日間保ちます。この間も1日1回毎日撹拌してください。

⑦完成・保管
神社の縁の下のような匂いがしてきたら完成です。米袋などに入れて低温の場所に保管しましょう。ポリ袋は好気性菌が呼吸できないので使ってはいけません。また、微生物は紫外線に弱いため紫外線を当てないようにしてください。倉庫の暗いところに保存しておくのがよいでしょう。

【ポイント】
温度を決して50℃以上にしないようにしてください。最初は甘いお酒のような匂い、次に味噌のような香ばしい匂い、最後は神社の縁の下のような匂いがするのが正しい発酵ですがアンモニアの悪臭がしてきたら要注意。

地面に触れないよ ブルーシートの上で作り 紫外線を当てないようにしてください。

レシピ通りに作っても最初は温度が上がらなかったり上がりすぎたりと苦労する人が多いようです。悪臭がしてきた場合は失敗です。もったいないけれど廃棄処分にしてください。 腐敗菌が優位になったボカシを入れると 土中に腐敗菌が蔓延し、病気や生育不良の原因となります。

外気温が低すぎてぼかしの温度が上がらない場合、ペットボトルにお湯を入れて湯たんぽ代わりにして温めたり ストーブで温めたりする人もいます


【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
MAIL t.ogawa19720117@gmail.com

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