野菜価格が高騰！
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。野菜価格が高騰して消費者から悲鳴が上がっていますね。今日は野菜価格の状況についてお話したいと思います。
2025年に入り、多くの野菜価格が高騰しています。キャベツなどはスーパーでは1玉580円から高いところでは1090円と通常の数倍の価格で販売されています。
もはや野菜が食べられない、、、野菜はぜいたく品だ、、、などの声も聞こえてきますね。
よく飲食店の定食やお弁当などでキャベツは“かさ増し”などにも使われてきましたが、今やキャベツを“かさ増し“には使えません。。。。
飲食店でもキャベツの仕入れ値が倍増し、経営に大きな影響を与えているようです。 なぜこのような価格高騰になったのでしょうか？
〇キャベツをはじめ野菜価格高騰の原因
・気候変動による生産量の不安定化
近年の異常気象や自然災害がキャベツやその他の野菜の生産に大きな影響を与えています。特に2024年の夏は異常高温が続き、キャベツやその他の野菜の成長が不安定になりました。植物には生育適温がありますので、ここ数年の異常な夏の暑さで産地では生育が大打撃のようです。
ちなみに最近では、夏場は外気でも40℃近くになるわけですからハウスの中は灼熱地獄になりハウス野菜も大打撃になります。
・輸送コストの増加
石油価格の高騰に関しては今まで補助金がありましたが、2024年12月から政府の補助金削減が段階的に始まっています。石油製品・燃料価格の上昇や物流に関わる人手不足が輸送コストを押し上げています。もちろんこれらは野菜価格が高くなる要因ですね。石油価格は高止まり状態ですので運送費は高くなるし、ハウス栽培ではハウス内で炊く重油価格がびっくりするほど高くなっています。人件費は最低賃金が高くなっていますので、言わずもがなの右肩上がりで農業経営を圧迫しています。
・需要と供給のミスマッチ
消費者の需要と供給がうまくバランスを取れていないことも価格上昇の一因です。特に季節外れのキャベツや品薄な品目に対する需要が集中すると、価格が一層上昇します。
特に飲食店や食品加工業などは野菜が仕入れられないと商売にならないのでいち早く買い付けます。すると不作により野菜の絶対量が少なくなっているので、消費者に生鮮野菜として回ってくる分が減るので価格が高くなってしまいます。
〇情報の適切な発信が大切
野菜価格が急速に高騰するので、一般消費者にとっては「野菜価格が高すぎる～」と不満の声が出てしまいますが、実は農家などはこういった品薄になることはわかっていました。トマトなどでも猛暑で花がつかなければ、数か月後の収穫は減少するのはわかっているわけだし、トマトやキャベツだけではなく夏にしっかりと育たなければいけない野菜は軒並み収穫量がダウンするだろうと農業関係者はだれしもわかっていたはずです。
天気予報なら長期の予報などがあり、テレビなどでも取り上げられ一般の方も意識して聞いていますが、農作物の長期の収穫予報みたいなものがないので消費者からみると大打撃になるんですよね。
メディアによる情報の発信のやり方とともに消費者の農業リテラシーを高めていく必要があると思います。
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