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農園のファンを作りましょう!(農業)

農業経営サポーターの小川隆宏です。今日は農業の厳しい環境を農家が生き抜くための経営的な視点から「農園のファンづくり」のお話をしたいと思います。
日本の農業の特徴は小規模農家が非常に多いことです。販売農家の約9割が年間売上1000万円以下の小規模農家で、全体の売上の2割しか占めていない一方、全体の0.7%しかない大規模農業法人が全体の売上の3割を占めるという状況で二極化が進んでいます。

そして農業IoTなどの技術革新は設備投資が必要になるので、こういった技術革新の恩恵を受けられるのは大規模農業法人に限られるので、小規模農家はますます存続が厳しくなるといわれています。

そこで小規模農家の生き残る道としては価格競争を避けて強みに特化し、特定の顧客層に向けた独自の価値を提供することが重要です。
特定の顧客層に向けた独自の価値を提供していくために必要となってくるのが「ファンづくり」です。自分の農園のファンを作ることで相場などの価格競争に巻きもまれずに販売単価を安定させることで、農園の業績的には安定した売上・安定した利益を獲得できます。

もちろん、まったく相場などの影響を受けないのか、、といわれれば多少は影響を受けますが、それでも激しい価格競争には巻き込まれないようになります。

ファンの心理というのは「応援したい」、、というものですよね。あの農園好きだなあ、あの農家さん好きだなあ、と思って応援したくなるので、価格が隣に並んでいる農作物よりも多少価格が高くても買ってしまうということなのですね。 

例えば会社が様々なモノを購入する際には、事前に複数の同等のモノの「機能・性能」「使いやすさ」「価格」「実績」など情報収集をして比較し、自分だけでなく企業内の誰もが納得するように論理的に考えてどれを購入するかを決定します。つまりなぜ他のモノの中から「コレ」を選んだのかを説明できなければならないので、会社がモノを購入する際には非常に論理性が求められます。

しかし、一般の人が生鮮売り場で野菜を買う際はどうでしょうか?何も情報が無ければ、当然、「見た目」と「価格」で購入すると思います。しかし普段からお世話になっていたり、好意を持っている農園の農作物があれば、ファン心理が働き、隣に並んでいるモノの方が 多少 価格が安くとも、好意を持っている農園のモノを購入してしまうものです。ファン心理には論理性が働かいないものなのです。

 一般消費者が何をきっかけにファンになってくれるかは絶対的な答えはないので、消費者の心を惹きつける「フック」をたくさん用意しておく必要があります。

パッケージがかわいい、農家さん自身の人柄、農家さんが食育活動などに貢献している、SNSで繋がっている、普段からコミュニケーションをしている、、などを地道して、「あの農家さん(農園)を応援したい」というファンの気持ちになってもらうことが、価格競争に巻き込まれず、経営を安定にすることに繋がります。

中小規模農家にとって生き残っていくためにファンづくりは非常に重要ですのでチャレンジしてくださいね!


【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
MAIL t.ogawa19720117@gmail.com



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