農園経営は強みをいかに伸ばすかが大事!(農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。農業を取り巻く経営環境の変化のスピードが速く、それにともなった農園の経営課題は山積みです。もともと農業ってなかなか儲からないよね、といわれていたがそこに追い打ちをかけてコスト高も加わり、販売価格が上がらないという状況で農園経営者としては取り組まなければならないことが日を追うごとに増えていっている状況にあります。
そのため経営カイゼン、現場カイゼン、作業カイゼンなどカイゼン(改善)という言葉がよく言われます。しっかりとカイゼン活動を行うことで経営効率を高めて筋肉質な経営体質をつくろう、、と。これは間違いではないです。私も今までにカイゼンをテーマに取り扱った記事をたくさん書いてきました。カイゼンは大事です。
しかし見方を変えるとカイゼンは“短所“や“弱み“に目を向けた思考です。例えば長所のカイゼン、強みのカイゼンといったことは言葉的にも違和感があり、一般的にはいわれません。あくまで“短所“や“弱み“などマイナス面をいかに修正していくか、、といった発想です。
繰り返しになりますが農園経営においてカイゼンは大事ではあるのですが、マイナス面にばかり意識がとらわれてしまうのは良くありません。“短所“や“弱み“などマイナス面をカイゼン活動で修正してもマイナスがゼロになるだけで、プラスになることはあまりないからです。現在の農園経営において“短所“や“弱み“などの課題は山ほどあるので、いつまで経ってもプラスにはならないということになります。
つまりカイゼン思考に陥るとカイゼン活動により平均点までは達するが、飛躍にはつながらないということを意味します。とりわけカイゼンの思考をもったマーケティング活動は失敗するケースが多いです。
マーケティングの成果を上げるためには弱み・短所のカイゼンよりも1つでも強み・長所を見つけそれを伸ばす方がはるかに有益です。これはプラスにつながるからです。
例えば、実際、苦みの強いコーヒーが消費者の「苦い」という声に対応して、苦味をなくした途端に、どこにでもあるコーヒーになり売れなくなるといったことがあります。平均点の商品はブランドにはならないということです。
どんな商品にも欠点が1つか2つぐらいはあるのは当然で、優れたブランドは欠点があったとしてもそれを補ってあまりある強みを持っているものです。
強い農業経営を生み出すのは「短所・弱みを打ち消すこと」よりも「長所・強みをもっと伸ばすこと」のを重視する思考です。
少しくらい欠点がある方が消費者の記憶に残りやすい 弱みがあるからこそ個性が際立つ人を惹きつけるケースもあります。
弱みは個性になるし視点を変えれば 強みにもなるということです。農産物の 強み・弱みを決めるのは生産者ではなく消費者でです。生産者の視点だけで決めつけてしまうことには気をつけながら「長所・強みをもっと伸ばすこと」を意識しましょう。
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