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#1 過去と今

記録_ふるさとインターンシップ
 基本的に自分の母校で行われる、ふるさとインターンシップ。私の母校はすでに閉校しているため、母校でのインターンシップが叶わないことは残念だったが、同じ地区の中学校に受け入れていただき、9/9〜9/13の5日間、地元で実際に学校現場を体験することができた。

〈体験・見学内容〉
①朝の会・帰りの会見学
 クラスによって進め方は異なっていたが、淡々と終えるクラスが多かった。始まる前に先生の声がけはあったものの、全体的には生徒が主体となって進めているように見えた。特に印象的だったのは、1年生のあるクラスの朝の会の最後に、班ごとに限られた時間で爪楊枝を積み上げ、その本数を競うという活動をしていたこと。とにかく早く積む、バランスを見て慎重に積むなど、グループごとに個性が表れていて面白かった。その日の帰りの会終了後、担任の先生に活動の意図を聞いたところ、「席替えをした後は、班員の交流を深めるためにこの取り組みをしている」とのことだった。私自身、これまで淡々と進む朝の会しか経験してこなかったため、朝の会でこのような活動を行うことはとても新鮮だった。授業に入る前に班員と交流できる機会があることで、授業中のペア活動やグループ活動がスムーズに進みやすくなりそうだと思った。

②授業見学
 1年生はとても賑やかで、立ち歩いたり無駄話をしている生徒も多かった。逆に2、3年生は静かで切り替えもできていたが、寝ている生徒もいた。
 同じ教科でも先生によって授業の進め方は違っており、先生による説明や個人での調べ学習が多い授業よりも、生徒への問いかけが多かったり、生徒同士で考えを共有したり解き方を教えあったりする時間が多く取られている授業の方が、生徒が生き生きとしている印象だった。(特に、数学の研究授業(2年生)の見学をさせていただいた時、それが顕著に見られた。)板書やプリントだけでなく、テレビやChrome bookを活用している授業では、情報が可視化されていて分かりやすかったし、授業に関連する事柄を自分で調べることで、生徒が学びをより自分のものにできると思った。近頃よく聞く、「主体的・対話的で深い学び」や「ICT活用」の重要性を実感した。
 どの教科の授業も共通して、教師からの適切な発問や問いかけ、声がけが、生徒の積極的な授業への参加や、生徒自身が学びを深めることにつながるということを学んだ。
 そして、特別支援学級で、1年生の子に問題を教えた時、うまく説明することができず、自分が解けても、それを生徒に分かりやすく教えるのは難しいと感じた。自分自身が問題の本質や考え方をきちんと理解しなければいけないと思ったし、生徒にとって分かりやすい授業づくりの方法をこれからしっかり学んでいかなければいけないと思った。

③給食、部活動見学
 中学生(というか思春期?の生徒)と関係を築いていくことの大変さを痛感した。自分から話を振るのが難しく、積極的に話しかけてくれる生徒の存在がありがたかった。部活のことなど答えやすそうなことから話しかけてみたら答えてくれて、そこから勉強や趣味の話もしてくれるようになった時は嬉しかった。
 給食は先生の声がけもあったが、部活はコーチがいない時も生徒が主体となって練習を進めていた。新人戦直前だったこともあり、とても真剣に取り組んでいる様子が見られた。

④その他
 避難訓練では、私は一部しか見ていなかったため、安全に避難できていると思ったが、講評で無駄話があったという話を聞いて、もっと全体を見れるようにならなければいけないと感じた。
 職員室では、プリントの仕分けや、2年生の自学ノートの点検を手伝わせていただいた。授業だけでなく、生徒の立場では見えない細かい作業を実際に経験できた。単純作業でもとにかく量が多く、陰から支えてくださる事務員さんらの存在は偉大だと思った。

⑤思い出
 中学3年の時の学年主任の先生と国語の先生に再会することができて、あの時と変わらない空気感に安心した。特に学年主任の先生は、職員室にいた時に様々な場面で声をかけてくださったり、道徳の授業を見学させてくださったりと、たくさん手を差し伸べてくださって、先生のおかげであまり不安などもなく5日間過ごすことができた。恩師の声や話し方、授業はとても懐かしくて、あの頃に戻ったような気持ちになった。中学校卒業時に渡したハンカチをまだ持ってくださっていて、これを持つと頑張れると言ってくださったことが嬉しかった。
 そして、小学校5・6年の時に私が可愛がっていた、当時1・2年の子たちが、中学2・3年になっているという事実に驚いた。覚えていてくれたこと、あの時と変わらず声をかけてくれたことはとても嬉しかったが、もう「おんぶして」とせがまれることはないと思うと少し寂しい気持ちになった。とはいえ、あの子たちの成長した姿を見れたことは本当に幸せだった!(当時問題児だったMくんが、新人戦壮行式で、応援団として全校生徒600人の前で選手にエールを送っていた姿には感動した笑)
 恩師や可愛くて大切な後輩たちと再会できたことが1番の思い出。

〈総括〉
 実際の学校現場を見学・体験して、授業構成を考えたり、クラスの生徒と関係を築いたり、雑務をこなしたりといった、教師の業務の大変さの一端を感じたが、先生や生徒の姿を見て、教師になりたいと改めて思った。5日間とても貴重な経験ができたと思う。

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