1.日銀の利上げはあるか?23年の金融政策を展望
日銀の金融政策の修正があるか、無いか、これは世界が注目するポイントです。
2.金融政策修正をするのか、追い込まれるのか
日銀の金融政策は中国を除く、ほとんどの世界と逆方向の金融緩和です。昨年の最後にはイールドカーブ・コントロールの政策は残すとしながらも、金利上昇の容認幅を0.25%から0.5%に引き上げました。
これは、日銀の主導で、引き上げたのか。それとも、政策的に追い込まれてやむを得ずだったのか。どちらかというと、後者だったのではないでしょうか。
世界的な利上げが続き、極端な円安となり、輸入物価が上昇してのコストプッシュ型インフレが日本でも台頭してきました。昨年は円相場への介入も行いました。そして、最終的に金利上昇幅の容認に「追い込まれた」と見るのが正常です。
つまり、日銀が今後金融政策を変更するかどうか、というよりも、変更に追い込まれるかどうかを考える方が正しい。
そうなると、日本が単独で国内の問題を考えておけばよいというわけでは全くなく、世界の金融情勢と世界情勢を見なければ、予測はできないということになります。
2022年は世界の激動の始まりでした。2023年は激動の本番。つまり、激動の結果が表れ始めるはずです。
米国では分断が激しくなり、大統領選挙が動き出します。民主党、共和党の激しい応酬となるでしょう。中国はコロナの蔓延、そして不動産セクターのバブル崩壊がどうなるか、です。欧州はエネルギー危機とインフレの結果、政治体制はこのまま継続できるのか。そして、中東はイランとイスラエルの対立激化。アフリカでは債務不履行を起こす国が出てきます。
このような環境の中、世界で何が起きるのか、余談を許さない状況です。金融事情だけではない難しさがあります。
果たして、世界が注目する日本の金融政策はどうなるのか、大注目です。
3.世界の予測も見ておきましょう。
未来創造パートナー 宮野宏樹
【日経新聞から学ぶ】