バイデン氏私邸から追加で機密文書 ホワイトハウス発表~大きな問題になるのか、ならないのか?~【日経新聞をより深く】
1.バイデン氏私邸から追加で機密文書 ホワイトハウス発表
2.問題は機密文書の存在だけでなく中身の問題
バイデン大統領が保管していた機密文書はその存在そのものが問題です。まず、副大統領時代に機密文書を持ち出しているというのは、トランプ大統領と違い、機密解除の権限を持っていないのに持ち出しているということです。つまり、そもそも機密文書の取り扱いが誤っていたということです。
また、機密情報については、民主党で元国務長官のヒラリー・クリントン氏のメール問題があります。国務長官時代にヒラリー氏は個人用サーバーから機密扱いの情報をメールで送受信しており、完全に誤った取り扱いを意図的に行っていました。
当時、大統領選を戦っていたヒラリー氏に対して打撃にになり、トランプ大統領誕生の遠因となりました。
しかし、それ以上の追及はなく、今に至っています。
今回のバイデン氏の機密文書の取り扱いで共和党は、ヒラリー氏のことも指摘し始めています。そもそも、機密文書の取り扱いについて、正しく扱われているのかが問われていくかもしれません。
そして、問題は、バイデン氏の機密文書がペンシルバニア大学とバイデン氏とで作られたシンクタンクである「ペン・バイデン・センター」で見つかったことです。
バイデン氏が副大統領を退任した後に、「ペン・バイデン・センター」が設立されています。その後、ペンシルバニア大学へ中国共産党政府に近い中国人から数千万ドルの資金が入っているのです。
中国共産党政権とバイデン家の海外ビジネスとの間に何らかの関係があるのかどうかは、今後の大きな焦点となります。
3.大きな問題になるのか、ならないのか
過去のヒラリー・クリントン氏のメール問題は、本質的には非常に大きな問題のはずです。国務長官が私的なサーバーを通じて、機密情報をやり取りをしていたのは重大な違反です。
しかし、その後、これが問題になることはありません。トランプ氏の問題は犯罪扱いされています。この違いが今回も起きるのか。それとも、下院は共和党が過半数をとっていますから、追及しきるのか。
下院監視・改革委員会のジェームズコマー議員(共和党)は、早速ホワイトハウスへ書簡を出しています。
今回のバイデン文書の問題は、単に機密情報の取り扱いについてだけで終わるのか。それとも、バイデン家と中国共産党との関係にまで踏み込めるのか。バイデン文書がパズルのピースとしてはまることで、パズルの全体が見えてくるのか。
バイデン氏の息子のハンター・バイデン氏の問題も中国との関係があります。これ一連の問題へ踏み込むための一歩になるのかどうか。
もし、共和党の追及がここまで踏み込んでいけば、国家を揺るがす大問題に発展するかもしれません。
未来創造パートナー
【宮野宏樹】
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