「こなれた」資料を作るコツ5選
■「こなれた」資料とは?
仕事をしていくうえで資料を作る機会はよくあるかもしれません。顧客へのプレゼンテーションや社内での報告の際には資料作成を求められます。この資料作成なのですが、いたずらに時間をかけることは得策ではありません。仕事において大切なことは、資料を作る事ではなく、成果をあげることだからです。
しかし、同じような仕事をしているのにも関わらず、資料の品質の差で仕事の結果が変わってしまうということがあります。これは、資料を見たときの印象で仕事の評価がなされてしまうことがあるからです。評価を得るときに重要なのが「こなれた」資料を作るということです。別のいいかをすると、プロっぽい資料を作るということです。「こなれた」資料を作って、プレゼンや報告をすることで、仕事の内容や作業が的確に相手に伝わりやすくなるからです。そして、「こなれた」資料でプレゼンすることでその人に対する評価も上がるからだと思います。今回は、「こなれた」資料をつくるためのコツを5つご紹介したいと思います。
■資料作成のコツ
①目的の把握
まず一つ目のコツというのは、資料の目的を把握するということです。何のために資料を作るのかをしっかりと把握することです。目的から外れた資料を作ってしまうと、いくら時間をかけて資料を作っても、ムダな作業になってしまい、伝えたいことが相手につたわらないという結果になりがちです。ですから、目的をしっかりと把握するということが何よりも大切になります。そして、資料作成の目的を把握するためには、5つのポイントを押さえてください。5つのポイントとは、「結果」、「手段」、「時間」、「知識」、「好み」の5つです。
・結果:何のための資料?
・手段:資料を読ませるのか?資料を説明して聞かせるのか?
・時間:資料が目に触れる時間は?
・知識:相手の知識量は多いのか?少ないのか?
・好み:資料における相手の好みは?
この5つのポイントを抑えることで、資料作成の目的をしっかりとは把握することが可能となります。
②構成を決める
そして、目的を把握したあとにすることは、資料の構成を決めると言ことです。資料の構成とは、資料の目次のようなものです。例えば、報告書を作成するのであれば、プロジェクトのスケジュール、進捗状況の説明、課題の説明という3部構成になるかもしれません。このような形で、作成しようとしている資料の目的から、資料の構成を決めていくことが必要となります。
③ツールの選択
そして、資料の構成を決める時に同時に行うべきことは、資料を作成するツールを決めるということです。資料を作成するときには、ワード、パワーポイント、エクセル、テキストファイルといったツールが使われると思います。読ませる目的の報告書のようなものを作成するのであれば、ワードが選択されることがあるかもしれません。また、進捗報告であれば、パワーポイントがメインで使われて、数字面の説明ではエクセルが使われることがあるかもしれません。簡単にポイントだけ説明するような場合には、テキストファイルが使われることもあるでしょう。
④情報量のコントロール
そして、次に大切なことは情報量をコントロールするということです。目的を達成するために必要な情報に絞って伝えることが重要です。よく間違えてしまうのが、上司や会社の役員にプレゼンをする時に、情報量を多くしすぎてしまうということです。特に会社の役員ともなると、現場の仕事の細かな状況まで把握しきれていないことが多いです。その時に、現場の日々の作業の専門的な情報を盛り込んだ資料を作ってしまうと、受け手側(上司や役員)は理解をすることが非常に難しくなります。ですから、資料作成の目的の中でも、特に相手の知識量や、資料作成することでどのような結果を得たいのかということをブラさないで情報量をコントロールすることが必要です。そうすることで、結果を得るための必要最低限の情報を効果的に伝えることが可能になります。
⑤型を持つ
「こなれた」資料を作るための最後のポイントは、型を持つということです。これは特に、ツールごとに型がありますので、それを習得しておくことが必要です。また、型を身につけるために最も近道になるのが、今ある資料を参考にするということです。資料をゼロから作るというのは、仕事においては時間のムダになることが多いです。報告資料を作るのであれば、似たような報告資料がないかを探して、その資料の構成や資料の作り方を参考にするのが良いと思います。今ある資料が同じ相手に向けての資料であれば、相手の好みも分かりますので、「こなれた」資料を作る近道になると思います。
以上がこなれた資料をつくるための5つのポイントなります。資料作成で課題を感じている方はぜひ参考にしてみてください。
(第46回 2022/2/8)