多すぎる仕事への対策5選
■多すぎる仕事とは?
仕事が多すぎて困る時があります。特に自分の仕事だけではなくて、他の人の仕事の管理を任されて、膨大な数の仕事をどのように管理していけばいいのか分からないというようなことで相談を受けることがあります。今回は仕事が多すぎて困っているというような状況において、取るべき対策を5つお話したいと思います。
■対策5選
①タスクを洗い出す
タスクが膨大で役割分担も適切にできていない時にやるべきことの第一は、タスクを洗い出すということです。タスクを洗い出すというのは、自分やチームで行うべき仕事を文章化していくことです。タスクを洗い出す時にはタスク管理表を使って、 Excel 上でタスクを洗い出していくということをお勧めします。タスクを文章化して洗い出すことによって、自然と頭の中が整理されていきます。頭の中にある情報を文章化して、可視化することで客観的に分析・整理ができるからだと思います。ですからタスクが膨大で困っている時には、まずタスクを洗い出してみてください。
②タスクを構造化する
仕事が多すぎる時の対策の2つ目は、タスクを構造化するということです。仕事が多すぎる時というのは、タスクを洗い出すだけでは、整理をすることが難しい場合が多いです。情報量が多すぎるからです。このような時に有効なことが構造化をするということです。 構造化するというのはカテゴライズするというふうに考えていただいても結構です。例えば、A社の請求書の処理、B社の請求書の処理、C社の請求書の処理、D社の請求書の処理・・・というようにタスクを列挙していくと、 タスクが膨大になってしまいその後の整理が難しくなります。このような時には、請求書の処理と言うカテゴリーを作って、そのカテゴリーの中に、A社、B社、C社、D社・・・というような形で小項目を設けていきます。 こうすることで、小項目のタスクという詳細な情報をカテゴリーという情報に集約することができます。このようにして情報をカテゴライズすることによって、 情報の整理が行いやすくなります。
③タスクの業務量を算出する
タスクを洗い出して、タスクを構造化した後に必要になることは、業務量を算出するということです。業務量を算出する目的は2つあります。一つは仕事の負荷の全体感を把握するということです。全体感を把握することによって、タスクを整理するうえでの優先順位などがつけやすくなります。あまりにも業務量が少なく、年に一回しかないようなタスクについて、タスクの整理のために時間を費やすというのはあまり得策ではありません。ですから全体の中で業務量が多い仕事について優先的に検討ができるように業務量を把握することが必要となります。業務量把握の二つ目の目的というのは、担当者ごとの業務量の負荷を見える化して、各担当者の業務量を平準化するということです。例えば、Aさんの業務量があまりにも多い場合には、他の人に仕事を巻き取ってもらうというように業務量を適切にコントロールするために使います。業務量を算出する時には、カテゴリーごとにざっくりと業務量を見積もる場合もありますし、各タスクの業務量を比較的細かく試算する場合もあります。細かく試算する場合には、下記のような計算で業務量を試算する場合もあります。
タスクの業務量(時間/月)=1回あたりの作業時間(時間/回)×頻度(回/月)
業務量をどのような目的で使用するのかによって業務量の算出の仕方というのを決めていくことが必要です。
④タスクの担当者を見直す
仕事が多すぎる時の対策の4つ目というのは担当者を見直すということです。タスクを洗い出し、構造化して、業務量を算出すると、担当者ごとの仕事の負荷というものが見えてきます。そうしましたら、負荷がかかっている担当者の仕事の一部を負荷がかかっていない担当者に割り振ることでチームとして担当者ごとの仕事の負荷を平準化することができます。つまり、一部の人に仕事が偏っているという状態を解消することができるということです。または担当者の見直しをする時には、業務量の観点だけではなくて、仕事の性質、類似性、プロセスなどでも割り振りをすることができるかもしれません。一人の人が一気通貫で行った方が良いような仕事があればそのような仕事は同じ人が担当するように仕事を割り振るということも考えられます。このようにチームで仕事をする時には担当者を見直すということが有効となることがあります。
⑤タスクを再構築する
仕事が多すぎる時の5つ目の対策というのは、仕事を再構築するということです。これはタスクを洗い出して、構造化することで見えてくることでもあります。担当者ごとに重複している仕事があればそれを一つにまとめることができるかもしれません。あるいは、何かしらのツールを使って自動化できるような余地もあるかもしれません。 もしくは、 過去は必要であったタスクが今は必要なくなっているということもあります。このような場合にはそのタスクを削減するということも考えられます。このようにタスクを見直す時には担当者を見直すだけではなくて、タスクそのものを再構築するということも考えられます。タスクを再構築する時には、ECRS(削除・統合・入れ替え・簡素化)の観点で検討すると、タスクの効率化のヒントが見つかるかもしれません。
以上のように、 仕事が多すぎて困っているとか、メンバーの仕事を管理しなくてはいけないというようなことで困っている場合には、上記の5つの対策を検討すると、解決の糸口が見つかるかもしれません。また、タスク管理のセミナーも行なっていますので興味がある方は覗いてみてください。
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(第17回 2021/7/13)