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データの見せ方5選
■データ分析のやり方
仕事においてデータ分析をする機会というのが増えているように思います。これまでも事業計画における予実分析などはデータ分析が必要でした。最近では加えて、Googleフォームなどを使ってアンケートを行うことが簡単になってきています。また、色々な事業活動の履歴をITツールなどで記録しておくことができるようになっています。結果として、生成されたデータの分析を行う機会が増えているのかもしれません。今回は、仕事においてデータ分析する際の基本的な考え方とデータ分析の結果の見せ方についてご紹介したいと思います。
■母数の明確化
データ分析をする際の最初のステップは母数を明らかにするということです。販売実績の分析であれば、「店舗は全体で何件あるのか?」、「取引先は全体で何件あるのか?」ということを明らかにする必要あります。アンケートであれば、「回答数は全体で何件か?」、「分析対象となる回答数は何件なのか?」を明確にします。
母数を明確にしていないと、正しく比較することが出来ません。例えば、月次の実績を分析する際に、毎月店舗の数が変わっていたとすると、売上や利益の増減を正しく分析することが出来ません。1店舗当たりの売上が減少しているにも関わらず、店舗が増えたことによって、全体の売上が増加する場合などがあるからです。
このように、販売実績やアンケート結果の分析をする際には、母数を明確にして、何を比較しようとしているのかを明らかにするようにしましょう。
■分析結果の見せ方5選
ここからは、分析結果の見せ方についてご紹介します。仕事におけるデータ分析の結果の見せ方としてよく使われるパターンが5つあります。
①表
表は最も基本的なデータ分析結果の見せ方です。縦横の2軸でデータを整理しているシンプルなまとめ方です。財務諸表である、PLやBSは表でデータを列挙しています。また下記の参考事例のように、表形式でデータを表すときには、必要な項目を過不足なく示すことが必要です。表は数字や文字が列挙されるので、列や行が多くなりすぎるとデータを読み取ることが難しくなります。何を伝えたいのかという目的を明確にして、目的のために必要な項目に絞るようにしましょう。
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②円グラフ
円グラフはアンケートの結果をまとめる時などに使われます。円グラフの良いところは、母数全体に対して、各要素がどの程度占めるのかを一目で理解することができる点です。下記の円グラフでは、契約手続きにおいて、9割弱の回答者が満足しているということが円グラフから読み取りやすいと思います。
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③棒グラフ
棒グラフも良く使われるデータ分析の切り口です。棒グラフで示すことで、各要素の数字の大小を視覚的に表しやすくなります。参考事例では、年度ごとのスマートフォンの累計契約数を棒グラスで表しています。このようにすると、契約数が毎年増加しているのだということが一目で分かります。また、棒グラフの内訳を示すことでセグメントごとの増減も把握できるようになっています。
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④2軸のグラフ
2軸のグラフは棒グラスと線グラフを組合せて使います。参考事例のように、利益の金額(億円)は棒グラフとして示して、利益率を線グラフとして示しています。このように、2軸のグラフを使うと、金額と利益率を両方とも見せることが可能です。2軸のグラフの注意点は、実績の金額は棒グラフで示し、率は線グラフで示すようにするということです。棒グラフと線グラフの意味合いを間違えないようにしましょう。
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⑤ウォータフォールチャート
ウォータフォールチャートは、売上、利益、費用等の予算と実績、前期と当期の差異の分析結果を示す際に用いられます。参考事例では、2020年度と2021年度の営業利益の差異の内訳をウォータフォールチャートで示しています。通信料金の値下げによる-770億円の営業利益の減少分をコスト削減や他の事業によってカバーして、最終的に増益になっているということが読み取れると思います。
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以上のように、最近はデータ分析の必要性が増しています。データ分析をする際には、分析対象の母数を明確するようにしましょう。母数の定義が不明確だと、経年で数字を分析した際に、正しく比較をすることができなってしまうからです。そして、データ分析の結果の見せ方は、表、円グラフ、棒グラフ、2軸のグラフ、ウォータフォールチャートが良く使われます。目的と一致する見せ方を選ぶことによって、データ分析の品質を高めていきましょう。
(第84回 2022/11/15)