夜明けと朱色と坂の町
このところ非常によく出てくる知り合いですが、デジタルカメラ、フイルムカメラと沼に落としていって、今度は雲海にも一緒に行くことになりました。星空ももう一度行きたい、けど深夜起きは耐えられないそうなので夜のうちに行こうとなりまして。
日付が変わるまえに山頂に到着し、車中で仮眠して起きたらこの景色。あたりは真っ暗、眼下には谷あいに人のあかりも…雲海スポットなのに下が見えたらダメでは?雲海がきれいと誘っておきながら雲海は望み薄のようです。
星空がきれいだなぁ…(白目)
まあ星空と日の出、それぞれ単体でも非常に美しい場所ですから…雲海は…ウーン…秋の入りとはいえ、早朝の山頂は冷え込むのでラーメン、コーヒーを吸いながら待ちます。ここまでじゃなくてもいいけれど、朝の冷えた身体には温かいたべものが必須ですね。
空が白むころには、なんだか後ろが騒がしくなってきていました。振り返ると、数十人規模はありそうな人だかりになっていました。早く起きて最前列取っててよかった…もちろん三脚は低めにセット。雲海はさておき、さわやかな朝への期待が高まります。
太陽が顔を出せば、寒さから放されますね。各々動画を撮ったり日の出を背に自撮りをしたり、その様子のほうが面白いものです。
この日メインで使ったレンズは新たに改造したヤシノン45mmです(ヤシカエレクトロ35GSから取り出しているので、正確にはカラーヤシノン)が、光源や強く反射する被写体には盛大なフレアを出してくれて、そしてコントラストが低く、とてもいい描写です。以前作って持っていたときの作例を見返して、作り直してしまいました。
フレア、ボケ、ピント面いずれも好みの描写です。50mmではなく少し短い45mmなので、広めの中望遠で取り回しも良好。35mm判換算だと67.5mm換算です。
雲海を見よう、と言っていたのにまったくだったので、山頂脱出渋滞に巻き込まれる前に抜け出し高谷山にも。よかった、こちらは雲海が出ています。なんだか薄い気もしますが、逆に三次の町が透けて見えたことがなかったので個人的貴重状況です。
望遠振り回してちょうちょ追いかけてる。AFレンズだとそういうこともできるのか……
いい天気になりました。雲海、なんとか出てくれると予想したんですけどね…もう少し季節が進んで、締まった雲海がバッチリ見られるときにもう一度誘おうと思います。
こちらは盛りのヒガンバナ。市街地の中心部、河原の場所。ちょうど咲き乱れていました。
何故か持ってきていたレフレックスニッコールもついでに使います。短いけれど、重い、ブレる、ピント面わからない…感度は1600、フォーカスピーキングで勝負です。特徴的なリングボケで前後を賑やかにしてもらいました。
別の群生地にも寄ります。以前より整備に力が入っています。日陰の群生地、他にあまりありませんので非常に気に入っている場所です。
クリの木は手前と奥に散らばっているので、望遠で奥を狙います。
いい雰囲気です。太いボケが良い。
短く狭く、慣れない車内での仮眠で二人ともフラフラなので遠くは難しそう。しかしそのまま帰るには早過ぎる時間だったので、力を振り絞って南下することにしました。
という経緯で尾道へ。車がアツアツにならなそうな地下駐車場に入りましたが、値段も安めで出入りもしやすいのでいいですね。市役所のATM、自販機は土日も使えるようです。
今回も上まで上がりたかったものの、体力が尽きていたので久々のロープウェイに。割高な気もしないでもないですが、景色、加減速感、特別感を鑑みるとお安い値段なのでしょう。
すこし涼しくなり、快適に町めぐりができるようになりました。あとは蚊がいなくなれば…
注目はされないけれど、こういったものたちも写真に収めたいです。
坂の地域、商店街、海沿い。いずれも落ち着いた雰囲気ですが、その隙間にもみっちりと魅力が詰まった町です。体力の続くかぎり、ひたすら歩きたくなってしまいます。