知らないと損する!FIRE
こんにちは。ミライ・イノベーションnote編集部です。
みなさん、「FIRE」という言葉をご存知ですか?オフィスへ出勤し会社で仕事をすることが主流だったかつてより様変わりし、今やPCやインターネット環境があれば、どこでも仕事ができるスタイルが定着しつつあります。
また、勤務時間に定めがなく、フレックスタイム制度等を導入している企業も増えています。
このように、働く場所や時間を限定することなく、それぞれのスタイルで仕事をする働き方も今や珍しくはありません。
そんな今、定年を待つことなく早期リタイアし、好きな時間を過ごすライフスタイル、つまりFIREが注目されています。
今回は、FIRE概要や、そのメリット・デメリットについて解説していきます。
1.FIREとは
FIREとは、「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取った言葉です。
つまり、経済的自立を実現させ、仕事を早期リタイアする、という考え方です。
この経済的自立というのは、資産運用が大前提となっています。
したがって、FIREは、資産運用をしながらその利益で生活できるようになった段階でリタイアする、というものです。
これまでも、定年を迎える前に退職する人は多く存在していました。かつての早期リタイアでは、リタイア後は貯蓄などを切り崩しながら生活することが一般的で、資産運用でお金を増やすことを前提としていませんでした。
そのため、老後資金がなくなってしまわないよう、多額の蓄えが必要でした。
一方FIREでは、資産運用で生活をしていくことが根底にあります。
よって、必要な生活費をすべて貯蓄するのではなく、資産運用の元本のみを蓄えておき、ある程度の資産があればそれを運用しながら利益を出していきます。
FIREの場合、運用益で生活できるだけの資金が貯まった段階でリタイアします。そのため、希望するライフスタイルによっては、一般的な会社員であってもFIREを実現することが可能です。
2.FIREを実現させるには?
では、FIREを実現させるためには、どのくらいの資金が必要なのでしょうか?
FIREを実現する基本原則として注目されている「4%ルール」を紹介します。
(1)4%ルール
4%ルールはアメリカ発祥の考え方で、退職後の資産運用に関するルールの一つです。
具体的には、生活費を投資元本の4%以内に抑えることができれば、運用資産を長期間にわたって保持できる、という考え方です。
これは、一般的な米国株式市場の成長率(7%)から物価上昇率(3%)の差に基づいたものです。
資産運用額の4%を1年間分の生活費として切り崩すということは、逆算すると、投資元本としては、年間の生活費の25倍の資金が必要になる計算です。
総務省「家計調査」(2022年)によると、2人以上の勤労者世帯の消費支出は平均約32.06万円/月という結果になっています。単純計算すると、1年間で約384万円の支出となります。
ここではわかりやすく、年間400万円で生活ができると仮定すると、400万円×25倍=1億円の資産を築いて年利4%で運用すれば、理論上は資産を維持したまま生活できる、ということになります。
(2)4%ルールの注意点
4%ルールについて紹介しましたが、留意点もあります。
個々の状況や市場の変動によって、4%ルールが常に適切であるとは限りません。
市場変動やインフレ率の変動がリタイア後の生活に大きく影響を及ぼす可能性もあります。そのため、その時の状況に合わせて適切な資産運用戦略を検討することが重要になってきます。
4%ルールはあくまで一つの指針です。時には専門家等のアドバイスも取り入れながら、個々の状況や目標に合わせて金融計画を調整していくことが大切です。
3.サイドFIRE
ここまで、FIREの特徴や、4%ルールで考えるとFIREを実現するには年間支出の25倍の資産が必要であることを紹介しました。
しかし、そのような多額の資産を準備するのは厳しいと感じる人もいるでしょう。また、仕事を完全に辞めてしまうことに抵抗がある人もいるかもしれません。
そのような方には「サイドFIRE」という選択肢もあります。
通常のFIREでは、早期リタイアし資産運用による運用益をもとに生活することを目指しますが、サイドFIREは資産運用をメインに、副業などの勤労収入も合わせて生活するスタイルを言います。
完全なFIREは難しくても、リタイア後も副業などで一定の収入が見込めるのであれば、最初に蓄えておく額も比較的少なくて済むサイドFIREを目指すことも一手です。
4.まとめ
◆FIREとは
◆4%ルールとは
◆サイドFIREとは
5.さいごに
FIREは、労働時間をなくしたり減らすことで自由なライフスタイルを手に入れる、というものです。会社勤めから解放されることに魅力を感じる人も多いのではないでしょうか。
FIREを目指す場合には、4%ルールを目安に、十分な貯蓄を用意しておく必要があります。完全なFIREを達成しようとすると、その分リスクも大きくなります。FIREを目指すなら、資産運用と勤労収入(副業)で生活するサイドFIREという選択肢もふまえると良いでしょう。