miracoは「ペイフォワードのプラットフォーム」
メンバーが「なぜmiracoで活動するのか?」を語るリレーマガジン。トップバッターの代表"タエさん"の記事に続く2番手として、miraco初の男性メンバーの私、"りょうたっち"が語らせていただきます。
【参画のきっかけ】
私が活動に加わったのは2017年1月末。miracoの前身、「希望する保育園に入れる社会をめざす会」が発足して間もない頃でした。
第3子の入園申込みをし、倍率29倍の狭き門で第2子と同園に入れるかどうかの結果を待っているタイミング。第1子の時も、フルタイム共働きなのに第7希望まで全落ちして認可園に入れない経験しており、「子育てしたい」と「働きたい」という当たり前が、綱渡りしないと両立できないことへの理不尽を感じていました。
当時、子育ての楽しみや苦労をTwitterで呟いており、その交流で繋がりのあったNPO法人ファザーリング・ジャパン代表の安藤哲也さんから「面白い団体が起ち上がったみたいだからジョインしてみては」的な紹介メールを頂いたのが、この活動に入ったきっかけでした。
【SNSの声に向きあう】
「できる人が、できる時に、できることをする」がモットーのmiraco。家庭と仕事のどちらの時間も減らさずにできることとして、通勤電車からのSNS発信を担いました。
待機児童の理不尽さや悲惨さを多くの人に知ってもらい、世の中が変わるきっかけに…そんな思いで、「#保育園に入りたい」や「#保育園落ちた」のハッシュタグと共にツイートされる不安や怒り、絶望の声を1つ1つ丁寧に拾ったり、レポートにまとめたりしました。
入園できなかったら失業…そんな不安を抱く人を二度と生み出してはいけないと、今でも切に思っています。
【めざせ!脱・ら族!】
もう1つ、私がmiracoで挑んだのは、「子育てを女性だけの問題にしない」ということ。
miraco主催のイベントは、男性も数多く参加いただけるのが特徴で、性別や子どもの有無に関わらず、子育ての問題について語り合います。
しかし、イベント翌日の新聞やテレビには「母親らが…」の見出しが踊ることも。
「オレたち"ら"かよ〜」
「でたっ!ら族!」
このような記事が出るたびに、口では笑いながらも、目は笑うことなく、脱・ら族への思いを強くしたものでした。
眠い目をこすりこすり、日々の子どもの様子を連絡帳に書き綴っても、戻ってくるのはママに向けた返事…保育園のお迎えのために退社しようとすると「なぜ君がお迎えに?」と上司に詰められるパタハラも。どんなに真剣に子育てに向き合っても、男性が子育ての当事者として見てもらえないこの空気感を何とかして変えたい、とずっと思っていました。
また、miracoでその空気感を変えるべく活動しても、女性の問題を女性が議論しているだけのように見えてしまうと、人口の半数を占める男性との距離はさらに開いてしまう…という課題感もありました。
子育てへの距離を縮める"ハブ"になりたい…そんな思いを抱きつつ、"子育てのことを考える男性もここにいるぞ!"という発信を続けています。
もう1つ、私が取り組んだビッグプロジェクトに「#男の産休」があります。この2018年に立ち上げたプロジェクトは、2021年の育休法改正という形で実を結ぶのですが、これについては語ることが多すぎるので、別の記事でお伝えしたいと思います。
【次の世代のために】
最後に、私がなぜmiracoで活動しているのかを表すと…
「ペイフォワード」
の一言に尽きます。この『自分が受けた善意を他の誰かに渡すことで、善意をその先につないでいくこと』を表す言葉のために、miracoの私が在るのかなと。
保活で感じた「子どもの預け先が決まらなかったらどうしよう…仕事を失うかもしれない…」という不安。どんなに本気で向き合っても男性だと子育ての当事者として見てもらえないモヤモヤ。そんな感情を抱いていた時にmiracoと出会い、私の中にストンと落ちてきたのが「こんな思いを次の世代に感じさせてはいけない!!!」というペイフォワードな想いでした。
同じような思いを抱くメンバーが自然と集まって、1人では為し得なかったであろう大きなペイフォワードに次々とチャレンジしていく…そんなmiracoは、私にとっての『ペイフォワードのプラットフォーム』だと思うのです。
ペイフォワードな仲間と出会い、共に活動した7年は、私にとっての宝物。そんな経験を独り占めすることなく、新たにmiracoの活動に加わったメンバーやこれから加わるメンバーへ、共に走りながらこの宝物をおすそ分けしていくのも、いまの私にできる「ペイフォワード」だな…と思っています。
この類まれなる社会活動のプラットフォームで、あなたの想いを叶えてみませんか?ベンチの横に座って、語らってもらえる人からの問合せをお待ちしています。
(文責:りょうたっち)
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