見出し画像

自分の返済能力は自分でおおまかに判断できる


借金で首が回らなくなる人がいますが、自分の返済能力を超えてたくさんの借金をしすぎたからなのでしょう。
いくらまでなら借入しても返せるのか、自分の返済能力を見極めるにはどのようにすればよいのでしょうか?


 

1 まずは自分の収入と支出の把握と余裕資金の確保が重要である


まず、自分の月々の収入と支出を把握しなければなりません。
毎月どれだけの余裕資金があるかを確認できれば、その範囲内でなら返済できるということになります。
収入と支出を把握するためには、家計簿を作成してきちんと家計管理を行うことが必要です。
 
(1)手書きの家計簿
ノートや手帳に毎日の収入と支出を記録します。
シンプルで始めやすい方法です。
 
(2)デジタル家計簿
スマートフォンアプリやエクセルシートを利用して、収入と支出を記録します。
自動計算やグラフ表示ができるため、視覚的に把握しやすいです。
 
(3)家計管理アプリの利用
銀行口座やクレジットカードと連携して自動で収入と支出を記録でき、予算設定やレポート機能も充実しているアプリがあります。
また、レシートを撮影するだけで支出を記録でき、カテゴリごとに支出を管理しやすいアプリもあります。
 
さらに、予期せぬ出費や収入の減少に備えるため、最低でも3〜6カ月分の生活費を貯蓄しておくことが推奨されます。

2 返済比率(返済負担比率)を計算して30~35%以下なら返済能力ありと判断できる


返済比率(返済負担比率)は、借入金の月々の総返済額が月々の総収入に対してどれだけの割合を占めるかを示す指標です。
 
【返済比率(返済負担比率)の計算式】
返済比率(返済負担比率)(%) = 月々の総返済額 ÷ 月々の総収入 × 100
 
月々の総返済額は、住宅ローン、車のローン、クレジットカードの支払い、その他を含めたすべての借入金の返済額です。
月々の総収入は、給与やボーナス、その他の定期的なすべての収入(手取り)です。
 
一般的には、返済比率が30~35%以下であれば返済能力があると判断されます。
収入の30~35%以下であれば、生活費やその他の支出を賄いながら借入金を返済できると考えられるためです。
 
返済比率の一般的な評価基準の目安はつぎの表のとおりです。
ただし、金融機関により異なることがあります。

3 総量規制により貸金業者からの借入額は年収の3分の1までに制限されている


消費者が過度な借入れをしてしまうことを防ぐための規制です。
消費者金融やクレジットカードのキャッシングなど、貸金業者からの借入金に適用されます。
たとえば、年収300万円のケースでは、貸金業者から借入れできる合計額は最大で100万円となります。
なお、銀行や信用金庫からの借入金、住宅ローンや自動車ローンなどは総量規制の対象外です。

4 シミュレーションツールの活用や専門家への相談も有用である


インターネット上には、返済能力をシミュレーションできるツールが多数あり、自分の返済能力を簡単に確認できます。
たとえば、住宅金融支援機構の「フラット35」のローンシミュレーション「年収から借入可能額を計算」があります。
 
また、金融アドバイザーやファイナンシャル・プランナーなどの専門家に相談して返済能力を正確に評価してもらうことができます。
専門家のアドバイスを受ければ適切な借入額や返済計画を立てられるでしょう。
 

 
自分の返済能力を自分でおおまかにでも判断できれば、借り過ぎや返済できなくなることを防げる効果を見込めます。
申込額が過大だという理由で融資を断られる可能性も低くなるでしょう。

いいなと思ったら応援しよう!