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自己愛的な加害者という表現について

掲題の表現を使うのは、精神科医でもないのに診断は下せないからである。
(何度も繰り返し使うので、面倒になってたまに自己愛とか省略した書き方はしているが 笑)

別に診断名をそこまで重視していないというか、大事なのは正確な診断名ではなく、他者の人権侵害や他害、異常な執着があるかどうかが問題なのだから。

幼少期を思い起こせば、誰でも心当たりはあるはずだが、
自己愛的な要素はすべてのひとがデフォルトで備えているものである。

赤ちゃんは全員が自己愛全開なのが、生物として自然で正常な姿である。
ママや周囲に無条件の愛とお世話を当然の権利として求め、要求が叶えられるまで泣きわめき、絶対に引きさがらない。
当たり前である。そうしなければ生存できないのだから。
成長に伴い良心と理性が優勢になり、本能的な欲求をコントロールできるかどうか、しようと努力するかどうかの違いがあるだけである。
人としての質の問題になる。

またどれほど自己愛的な害悪度が高くとも、極端な話、無人島で完全にひとりで自給自足しているなら、何の問題もないのだから。
日常生活においても、誰もが「人間だからこういう時もあるよね。。お互いさま」で許せる範囲なら全然かまわないし、
また本人が生きずらさを抱えているだけで、実際に他害や執着がないのならこれも問題にはならない。

実際に一線を超えた他害や執着があること、その根本にある自他境界のなさと強烈な優越欲求に起因する認知の歪みが大問題なのだ。
アクロバティックな理屈による本質のすり替え、他責、自己正当化はすべて彼らの「自他境界のなさ+コンプの裏返しによる強烈な優越欲求」のなせるわざである。

現実問題として、誰もが特定の相手に強く執着したり、自他境界を踏み越えたりした経験はあるはずである。
特に幼少期、また学生時代にも一度もないひとなどいないとおもう。
あとから振り返ると本当に恥ずかしくなる経験はみんな持っているはずである。
ただ、自己愛的な加害者たちとの決定的な違いは、
幼い時から拒否られたら、たとえ納得はできずとも普通は引くのだ。
むしろ嫌われたら、一般的な心理としては自分も嫌いになるから、近寄りたくなくなるのが普通である。

わざわざ気まずくなった相手と関わり続けたいとはおもわないし、
何より自然に相手の自由意志を尊重できているのである。
他者の心や感情が思い通りにならないのは、どうしようもないことなのだ。
自分の言動が原因で嫌われても、拒否られても、決して引かず、あきらめず異常な執着で追いかけまわすのが大問題なのだ。

自己愛的な加害者たちは一様に強烈な優越欲求により、決して自分の非が認められないが、別に心底認めなくてもいいのである。
どうでもいい存在に普通はそこまでは求めない。
別に心の中ではどう思っていようが、逆恨みしようが自由だが
現実的に干渉や他害や執着をやめてくれさえすればいいのだから。
だが、相手の自由意志を尊重する気がないのだから、当然現実の言動としても形だけでも尊重できない。

自他境界のなさ+コンプの裏返しによる強烈な優越欲求が問題の本質だが、それは以下のような形で顕現する。

まず自他境界のなさにより「過度の一般化」に走りがちだ。
自分の単なる個人的な問題をみんなの問題と拡大解釈するのである。

みんなの問題なのだから、みんな(他者)で解決するものである。
「今はたまたま」自分が直面しているだけで、本来はみんなの問題なのだから、他者が解決のために力を貸してくれるのは当然である
当たり前のことなのだから、謝罪も感謝もない。

上記の「過度の一般化」は自分への正当な批判を封じようとするときにも、よく使われる。
他者を批判するのは、暇人だから、単なるうさばらし、じぶんの問題と向き合うことを避けているから、だという一般論
を持ち出すのである。。
確かに芸能人や政治家、有名人への批判はそのとおりだろう。
一般人でも自分に無関係なことに首を突っ込もうとするのも同様である。
だが、現実に火の粉が降りかかっていれば、その降りかかった火の粉を払おうとするのはその一般論とは別次元の事である。
実際に自分の尊厳を害してくる、迷惑をかけてきている相手に対する、
法やモラルに基づく批判や正当な要求は、自分の尊厳を守るための当然の権利の行使である。

更に強烈な優越欲求により、単なるせこいエゴやコンプに起因する個人的な問題をやたら壮大な問題にすりかえる傾向もある。

単なる自分のせこいエゴや卑しいやらかしが、なぜか社会や教育、日本という国民性の在り方、時代性の問題にまで飛躍したりするのである 笑

かれらを拒否るのは、問題の本質が理解できないからだとアクロバティックな理屈で自己正当化して執着をやめない。

このように自分の感情と損得に都合がいいように、単なるせこいエゴによる卑しい搾取を正当化して執着する、そんな有害な存在をわたしは自己愛的な加害者と表現している。

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