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認知症とその家族



知らない誰かの心に、
頭の片隅に、私の言葉が届きますように。
救いになりますように。



祖母が認知症と診断されました。
もうちょっとで1年かな。


何回も同じことの確認、同じ話も増えました。

初めて聞いたような顔をして聞いてあげるのが日課です。

診断されて最初の頃は、一つ一つの物忘れを重く受け取っては

" あぁ、ほんとに認知症なんだ '
" これからどうなってしまうんだろう '
" あれもこれも忘れてしまうんだろうか '

小さい物忘れからいらないこと沢山考えてしまって
一人になって泣いたこともありましたが


この限られた時間の中で、
泣くことを続けるのか
少しでも良いものにするのかは私次第なわけで。


最近は、同じような話、何回も聞いた昔の話を
初めて聞いたように聞いてあげて
嬉しそうに話をする祖母との時間がちょっと好きだったり。


元々温厚で友達の多かった祖母、
自由な母親となかなか合わず中学の頃から家出を繰り返し
行く先は祖母の家でした。

いつでも入れるように、いつでも来れるようにと
毎晩鍵を開けて寝ていた祖母。

使ってもいない寝室を
常に綺麗にしてくれていた祖母。


最近は感情のままに
周りに怒ることが増えてきたし

分かっていても悪い言葉、悪い感情を
ストレートに受け取ってしまう私も
余裕がないと、一緒にいる時間がしんどくなってしまったり。


正直、ちょっとだけしんどいなと思うことも増えてきました。


そんな日は、
一人になって落ち着いて、

今日も祖母に優しくできたこと
今日も同じ話をちゃんと聞いてあげたこと
祖母にとって良い一日になるお手伝いができたこと


自分を思いっきり褒めてあげます(笑)


祖父は、理不尽にも怒鳴り散らされているけれど
静かになってしまうのが怖いからこれでいいのだと
どれだけ時間が残っているか分からないから
好きに生きてほしいと


こんな二人の孫になれたことを誇りに思うし
受けた愛を返すにはまだまだ未熟で
足りないのは分かっているけど

できることを全力でできたらいいな


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