見出し画像

極寒【志賀高原エクストリームトレイル】ゲレンデ地獄

2024年10月20日
志賀高原エクストリームトレイルロングの部に参加してきました。

この大会は2021年と2022年に参加しているので、今年で3回目。

初めて出た時は、ハンガーノック&伝説の不貞腐れゴールで大反省。
2回目に出た一昨年はまさかのラッキー準優勝&トレイルで初めて表彰台に乗ることができた、思い出のレース。

そんな志賀高原のコースレイアウトはこんな感じ

公式では距離55kmの累積2850m


前半は主に山岳区間、中後半はゲレンデ激登りが数回登場します。歩行区間は2箇所。

数字だけ見るとそんなに大したことないじゃん?って思うかもしれませんが、そんなことはありません!!

なぜなら、標高が高いから。

スタート地点で既に標高1700mあり、最高地点は2300mくらいまで登ります。

特に前半は、ずーっと標高2000m付近の本格山岳コースを走らなければいけないので、空気が薄く数字以上にキツい…
スカイランニングの日本選手権も同日同コースで開催されます。

11月のチャレンジレース、球磨川リバイバルトレイルの1ヶ月前ということでポイント練習!と思って参加するつもりでいたのですが、今年はご縁があり招待選手として走らせてもらえることに。

あまりダラダラ走ったり(一昨年は天気最高だったので写真撮りまくりながらファンランw)、練習だから〜っていうのもなんだか失礼だと思ったので、レース前四日間は完全休脚、疲労を抜いて、アルコールローディングは継続して整えました。(私はレース前後数日は全く走らなくなるタイプです)


<レース前日〜スタート前>


お昼ご飯からしっかりカロリー&アルコール摂取して、レース前半で登る横手山付近をちょこっと下見してから前日受付。

マーキング発見
横手山ドライブインからの景色。ガン曇りだったので加工しましたw

受付直後から土砂降りの大雨。露天風呂入ったけど秒で屋内に避難するレベルw
明日には止む予報だけど、サーフェス荒れるだろうな〜〜とちょっと心配しつつ、宿でレースの支度。

気温がさらにグッと下がり最高気温は一桁の予報だったので、長袖、グローブ、サバイバルシートは必須。テムレスとミドルレイヤーも持つか悩んだけど、今回は省略。

招待だから番号若い!フルネーム!

ちなみに志賀高原のレギュレーションは緩めで、必携品も割とフワッとしてますw

装備チェックもありません

アルコールローディングを済ませてグリナを飲んで22時過ぎに就寝。

志賀高原ビール。明日はこのために頑張るぞ〜

朝3時半に起床、簡単に朝ごはんを済ませてスタート会場へ。ニューハレのテーピングをスタート10分前に済ませてスタートゲートに整列。

おーみくんに貼ってもらうと本当に捻挫しない
腸脛靭帯怪しかったからエックステープ。


雨はほぼ止んでたけど思ったよりも風が強く、寒い…
3℃くらいだったのかな?けどもっと寒く感じたので、スタート前からレインを羽織ってグローブも装着。

今回のテーマは、ダラダラしない・紅葉を楽しむ・怪我をしないこと。ざっくりのタイムチャートもあえて作らず、自分の感覚で最後までしっかり走れるかを試すことに。

あと、どろんこゾーン多いのに何故か高級charbonの白タイツを選んでしまったので、「タイツを汚さないために尻もち回避」も裏目標にw

夜明け前のスタートゲート

5時に選手権のスカイウルトラ・一般ロングの部が同時にスタート。
パリッと楽しむぞ〜☺︎

<初っ端から極寒エクストリーム〜18km/A1ダイヤモンドスキー場>

スタートしてすぐに、緩やかなゲレンデ登り。序盤は速い練習仲間のつっちーに付いて行こ♪なんて言って後ろを追いかけるも、空気が薄いせいか秒で息が上がり心臓が苦しい。500mでついていけなくなる弱い私w

やっぱり登り走るのは苦手です

歩きと小走りを繰り返し、2kmちょいでトレイルにピットイン、横手山を目指しポールも使いつつ、渋滞なくひたすら登る。標高上がるにつれ風が強くなり極寒。山頂付近は暴風、気温は氷点下。

止まったら確実に低体温になるので、怪我だけはダメ絶対。な緊張感。

横手山からの下りは早速泥んこ祭り。避けることも難しくあっという間にシューズが泥濘にハマって濡れる。登りで男子に抜かされ、下りで抜き返すを繰り返す。気温が低いから、足の指先が冷たく感覚無いまま進み、赤石山へ。

稜線は樹氷だらけ。
綺麗!けど寒すぎるってーーー!!w
一瞬写真撮るためにグローブ外すのも躊躇われるけど、なんとか1枚撮影。

強風で樹氷の氷が降ってくるから、当たると痛い

ここで強風に煽られバランスを崩し、足を岩にぶつけるものの止まって確認する余裕なし。この辺りでは走ってても極寒だったけど、誘導のスタッフさんは動かずにとどまっているので、もっと寒かったはず…過酷な天気なほど、ボランティアやスタッフさんへの感謝が止まりません。

第1エイドまで17kmしか無いはずなのに、荒ぶりすぎてる天候のせいでめちゃくちゃ長く感じる…

どうにかこうにか、第一エイドに到着。寒すぎてトイレにピットイン。

ここまで18km・2時間58分

<寒さとアップダウンで消耗〜26km/A2奥滋賀高原駐車場>


エイドでシャリ玉とお饅頭をいただいて出発、すぐにゲレンデ登り。気温が低すぎていくら走っても体の動きが鈍く、脚が動かない。まだ序盤なのに既に体力の消耗を感じる。。前半パートは登りも下りも脚を使うのでしっかり補給。寒すぎておにぎりがめちゃくちゃ冷たくて固くなり不味いw

激坂のゲレンデをはぁはぁしながら登り切ったら、そのあとは激下り。遮るものは皆無で強風にさらされ、前髪やまつ毛が凍るw

口もかじかんで、うまく喋れない

急なロード・砂利道・ゲレンデと続き、膝にクルでしか無いので飛ばさず無理せず。志賀高原の下りは苦手です…

降ってる途中で、はなちゃんとランデブー!
ここまで知り合いに全く会わなかったのでテンションupして一緒に第二エイドに到着。

ここまで26km・4時間5分

<走れるのに進まない〜41km/A3ダイヤモンドスキー場>

ここではなちゃんがトイレに寄ったので、一人でエイドアウト。
しばらくはロードの下り。雨風がようやくおさまってきて少し安心。道路の両サイドは紅葉真っ盛り、ガスガスでも本当に綺麗でした!

今年初の紅葉!晴れてたらもっと綺麗なんだろな〜!

何度も写真を撮り、紅葉を楽しみつつのんびり走る。

そういえば、ここまで女子を一人も見ていない。そしてタイムチャートを作っていないので、どれくらいのペースで進んでいるのか不明。

近くを走ってたお兄さんに「お兄さん、何時間ゴールのタイムチャートですか?」と聞くと、「あわよくば8時間切りくらいですね!」とのまさかの返答。

なんと…9時間切りでゴールできたらいいなくらいに思っていたので、やばい、飛ばしすぎ?最後まで持つかな?とほんのり不安に。

ロード3kmほど走って熟平。ここから10km弱、単調トレイル。

選手権の人たちは爆走するであろうパート


紅葉を存分に楽しめるパートなので、写真を撮ったりしつつ進んでいくも、とにかく長い…なんとか走れるトレイルだけど登り基調。走らされてるはずなのに、全然進まないw
紅葉もだんだんと飽きてきて、前後にほぼ人もいないから寂しい…もう歩こっかな〜。。(というかたまに歩いてたw)と中弛みしかけていたタイミングで、後ろからはなちゃんが追いついてきてくれて歓喜!

前半で消耗してるはずなのにしっかり走るはなちゃん。トレイル始めたばっかりって言ってたけど、強すぎるるる!すごい!

頑張ってる姿に励まされ、背中が見えなくならない程度に私もなんとかちょこちょこ走って、第3エイドに到着。ここは最初のエイドと同じところ。

ここまで41km・5時間59分

<これは8時間半イケるのか?〜46km/A4丸池エイド>

約40km地点のA3で6時間くらいだったら、残り15kmを2時間半くらいで走れば、8時間半でゴールできるかな?と、ここで初めてゴールタイムを真面目に考える。

エイドアウトしてちょっとしたら、斜めに切れてる走りづらすぎるシングルトラック。初めて出た時はここで大大大苦戦したのですが、その時よりはスムーズに進めたので、ちょっぴり成長◎

そのあとはジャイアントスキー場のゲレンデ激登り。もうだいぶ疲れている後半なので、ここでバイタルゴールドゼリーをキメる。

ゴールド信者は私です


このゲレンデは猿の群れがたくさんいました!
熟平からずっと一緒に走ってるはなちゃんとヒーヒー言いながらなんとかクリアして、最後のエイドに到着。

ここまで47km・6時間52分

<最後の1km、超辛い〜55km/FINISH >

50kmくらいで、ラスボスのサンバレースキー場が登場。この登りは距離自体はそんなに長く無いはずなんだけど、7時間ずっと走ってきた脚では超絶辛い…

大きな登りはこれが最後

はなちゃんと動画を撮りっこしてたら、3分の1あっさり終わるw
ポールもガッツリ使うものの、ハムとふくらはぎがパンパンのパン。完全に筋トレ。脚トレ。ふくらはぎが今年一番のパンプアップ。

ここまで尻餅ついてない!ハナマル!

二人で喋りつつ気を紛らわし、ひたすら同じテンポで一度も止まらずに登り切り、達成感んん!

あと数kmだから、8時間半は切れそうだね〜と、脚に溜まった乳酸を散らすべくのんびりおしゃべりジョグ。1kmくらいある歩行区間は天国。隙あらば歩きたい私w

ゴールまではずっと登り基調のトレイル区間。最後は捻挫に気をつけてのんびり行こ〜なんて話しながら、ラスト2kmでうっかり時計確認。スタートからの経過時間は7時間45分。

んっ?これ、8時間切れ…r?
いや、それならキロ7で走るってことだよね?
微妙ってか無理な気がする…どーする!?

結果、残り距離が200mくらい短ければ、ワンチャンあるぞぉ!ってことで、結局走ることにw

もうほぼ脚は売り切れてるし、ずーっと寒くて高いところ走ってたせいか、息を吸っても全然気道が開かない感じが続いてたので、息苦しい泣。。

ラスト300mくらいのとこ。真横の駐車場あたりがゴール。

最後の最後までほぼ登り基調のトレイル区間を頑張って走って、二人でフィニッシュ!

<初めての総合優勝>

ゴールテープなかったから、やり直しw

距離55.16km 累積3149m  8時間00分51秒
一般女子総合1位

初めての総合優勝です。一度くらいどこかの大会でしてみたいナ〜。って思ってたから…う、嬉しい!
一般の部ではありますが、優勝は優勝です。

2位の選手とは1時間開いていたようだ

サブ8には51秒足らず!惜しいッ!
最後まで自分の順位が不明で、ゴールしてから知りました。

志賀高原エクストリームは、選手権の方たちとカテゴリー分けされているので(去年までの佐渡Bのイメージ)、私のような一般人でも表彰台に乗れる可能性がある、夢のある大会。

寒すぎて屋内で表彰式

後半、うまくいけば8時間半くらいでいけたらいいな〜って思っていたけど、過酷すぎるコンディションの中、前回より1時間以上速くゴールできて大満足。

結局中盤からはなちゃんとずっと一緒で、お互い引っ張り合ったり励まし合いつつ走れたおかげです。本当にありがとう〜!

はなちゃん初なのに強い!コースの半分くらいは一緒に走ったよ!

気温と標高のせいか、ゴールしたあとは空咳止まらず。周りを見渡すと、似たようなことになってる選手たくさん。珍しく頑張って走ったせいで、レース終盤から既に筋肉痛がきてしまい、先月の80kのレースよりも大幅に疲労。やっぱり志賀高原…エクストリームすぎます!


兎にも角にも、紅葉もしっかり楽しみつつ無事に怪我なくゴールできて一安心。
尻餅つかないという裏目標も達成。高級タイツ、死守。

これで、年内の残るレースは来月の球磨川リバイバルと12月のITJ。

球磨川までは1ヶ月切ったので、ポイント練習をもう一回だけして、あとはのんびりしようと思います。

そういえば、副賞はなんとSHINANOのポール!
今度こそ破壊しないように気をつけますw






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?