レースレポ【2024球磨川リバイバルトレイル】前編
2024年11月16日-17日
第3回球磨川リバイバルトレイルの100mileの部に参加してきました。まさか一年に2回も100mileを走ることになるとは、自分でもびっくりです。
私、いつの間にこんな変態になっちゃったんでしょうか?
2020年7月の豪雨の災害からの復興を願って始まった、球磨川源流から河口までの山々を一つに繋いだコースで、100kと100マイルの2カテゴリー。
私が参加した100mileの球磨川コースは、距離約169kmの累積は約9000m
登山道ではない山を、このレースのためだけに整備して作り上げたんだそう。すごい!!
それゆえ踏み跡が少なくロストしやすい上、アップダウンも激しいとの噂で、調べたら去年の完走率は40%切り…。ハイ、立派な難コースですね。
しかも、九州なので私は試走ができない。まぁ、試走してもほぼ忘れてしまうタイプだけど。
ということでかなりビビり倒しており、少しでもイメージを膨らませるために、出たことある友達にしつこく話を聞いたりYouTube見たり、実行委員長のマコさんの攻略ラジオは3回くらいは聴いて妄想に励む日々。
9月頭の佐渡Bが終わってから練習は山に全振り!
10月の月間走行距離と累積は過去一!
11月はテーパリングに徹!!
普段後回しになっている予定を詰め込んでのんびり過ごし、レース当日を迎え、無事完走することができました。
長すぎて覚えてないところも多々あるけど、記憶が新しいうちにレースレポ。今回も長くなるので、2つに分けて書くことにします。
まずは準備編&A3高野体育館まで!
<ペーサー初導入>
今回は初めて、ペーサーを召喚!
一人で走るつもりだったけど、東京の練習会でよくご一緒していた福岡在住のカズさんが申し出てくれたのでありがたくお願いすることに。
第一回の球磨川を完走しているマイラー兄さんなので、心強し。事前に2〜3回くらいはzoomで打ち合わせして、やってほしいこと、私の走り方のタイプやタイムチャートなどを共有。
◉してほしいこと
・基本は私の後ろを走ってほしい
・夜間のおしゃべり相手になってほしい
・ウエストライト、予備のフラスク装備
・エイドで水の補給やエイド食ピックアップの作業
・コースロスト阻止
・たまに動画とか写真もお願いしたいw
私は順位狙ってガシガシ走るタイプではないのと、レース中のメンタル崩壊はほぼないので、ガンガン引っ張ってもらいたい!とは思っておらず。(むしろそれはイヤ)
もし途中カズさんにトラブルや痛みが出たら無理せず気にせず離脱してもらって大丈夫、とにかく居てくれるだけで、めちゃくちゃ助かります!気負わずに楽しく行きましょー!ということを伝えました◎
ペーサーは他人のペースで気を遣いながら走る(球磨川の場合は67kmから合流だから100km。長い!)ので、とっても大変だと思います。。
◉タイムチャートは33時間
今回のタイムチャートはトレイルフローも参考にしつつ、ざっくり33時間。トラブルあって35時間?潰れても制限時間以内に完走!というモチベーションで。
一緒に山走ったことはないのがちょい不安要素だけどw性格はお互いにわかっているし、まぁなんとかなるっしょ⭐︎
<レース準備>
⚫︎装備&必携品など
11月開催の他のレースなどと同様で、ほぼフル装備という印象。必携品チェックはなし。
ウエアはゲンを担いで、初100マイルのFUJIでトラブルなく着られたルルレモン上下。累積ががっつりあるのでSINANOのポール投入。インナーはいつものミレーのあみあみ上と、下はトレイルランナーに大人気のT8のスケスケ愛されぱんつ。
コースが厳しい=テクニカル?というイメージがあったので、シューズは厚底過ぎないサロモンのパルサー。10月の志賀高原のレースでしっかり履いて確認済み。
他のレースと違ったのは、「レース中はYAMAPを起動させておく」という点くらいかな?
※ちなみに今回、ロストした選手が必携品不備(しかもロングのトレランレースで最重要と言っても良いレインやモバイルバッテリー…マジか…)で、対応などスタッフさんがとても大変だったという話を聞きました。次大会のレギュレーションや、最悪の場合開催そのものにも影響出るので、ちゃんとルール守って参加しましょう…
⚫︎補給関係
エイドが充実しているとのことで、デポのある67kmまではジェルや固形合わせて10個、後半は15個程度に。重さとカロリーを考えなきゃいけないから、この辺りの準備はいつも悩まし〜。
今回はポール使用で両手が塞がり補給がおろそかになりそうだったので、トライアスロン方式を採用。ジェル系はフラスクに溶かして水分と一緒に摂取することに。暑い予報だったのでプレシジョンの電解質もぶち込みました。
⚫︎デポ関係
フル着替え一式、シューズ、入替用の補給食、予備テーピング、お薬関係などなど。デポではペーサーに準備しておいてもらうため、かなーーーり分かりやすくパッキング。このマメな性格、サポートの方が向いているかもしれないw
<前日〜スタート前>
あっという間にレース前日の金曜日。昼頃に着熊、招待選手の皆さんと水上村へ。
ちなみに招待選手は私以外、錚々たる顔ぶれの男子選手。会話の内容のレベルも高すぎるるる。。普段お話しできることなんてなかなかないので、貴重な機会。
スタート会場は6月のMMPと同じ。
受付済ませてブリーフィングに参加して、レース準備。
パッキングなどは自宅でほぼ済ませていたので、速攻で終わります。バッテリー関係の充電しながら時計やヘッデンの動作確認、ポールの不備がないかなどをチェック、ニューハレのテーピングもお風呂後に。
電解質溶かした水をチェイサーにしてビール飲みながらご飯食べて、21時にはお布団へ。ちなみにこの前日のアルコールはビール4本(羽田で2本含)で控えめに。
スッキリ3時に起床、いつも通りおにぎりとお味噌汁、バイタルプロで朝ごはん。
デポと手荷物預けてスタート会場へ。11月の早朝4時台なのに、レイン羽織らずにいられる暖かさ。
九州唯一のマイルレースなだけあって、猛者風味溢れるトレイルランナー達が集結してる感と盛り上がり!
九州在住の長井塾メンバーや、MMPで声をかけてくださったフォロワーさん達とも会えて、きゃっきゃしながら写真撮ったり。遠い九州でのロングレースで友達に会えるのは、安心するし嬉しいものです。
開会式では簡単に挨拶も。
初100マイルの時と同様、緊張ゼロでとにかくワクワクしながら、5時にスタート。
久しぶりの休肝日…ではなく、ながーい2日間のレースの始まりです!
<走ったことのあるコースをジョグ〜12km/W1旧古屋敷>
スタートしてしばらくは、MMPのミドルと同じコースで峠走。ロードからの民家の中を通ったり、林道区間も。MMPの時はミドルのコースを逆走しながら応援ランしたけど、夜に走るとまた違う雰囲気。どこにも力を入れずに、のんびりジョグ。
トレイルパートに入ってからは、田中陽気さんの後ろにつく形に。そしたら、序盤で前の集団10人くらい?でプチロスト発生。陽気さんが声をかけて、正規ルートに復帰。さすがプロアドベンチャーレーサー。
九州の夜明けは関東より遅く、6時半過ぎくらいまでヘッデン使用。
W1手前のトレイルの下りはめちゃくちゃ気持ちよく駆け下れるサーフェス。無理なくスパッと10人くらいパス。11月全然走ってなかったから、走り方忘れてるかも〜って思ったけど、ちゃんと覚えてました。
ロードちょっと走ってW1。彩の国のボラで一緒だった看護の方にお会いできて、序盤からしっかり元気をもらう♡
水分ほとんど減ってなかったので、ここはスルー
<お喋りが加速する〜22km/A1不土野峠>
W1過ぎてから長い登りなので、ポールを出して前半からがっつり使う。ポールって足が売り切れた時の保険で後半使うのかな?ってイメージだったけど、前半からしっかり使って後半に足を残すんだそうです。
登りはいつもの如く歩くけど、林道寄りのロードだと全歩き倒したら終わらなそうなので、気が向いた時だけたまに小走り。ペースが同じ周りの選手に話しかけまくる。
途中ご一緒した組長さんが、カズさんのお友達&トライアスリートということで盛り上がり、スピードよりもお喋りが加速w
タイム設定も私と同じでとってもよくコースを知ってらっしゃり、一緒に進めたおかげでロストしそうなところも回避。大変助かりました!
そんなこんなであっという間にA1。
中谷さんがエイドにポールを忘れたらしく、取りに戻ってきているところに遭遇。どれくらいの区間ピストンしたのか気になりつつ、ここで水分満タンにして、うどん汁飲んでお饅頭、おにぎり、お稲荷(要は全部)をテイクアウト。
スタッフさんに、女子2位だと教えてもらいました。
組長さんとほぼ同時にエイドアウトして進んでいたら、3kmでトレイルの中に突如現れるW2。お水を満タンに補給。
ここで、女子1位です〜っていうアナウンス。あれ?女性抜かしてないんだけどな?って思ってたら、ロストだったようです。
<噂の脊梁区間、気持ち良いけどオワラナイ〜43km/A2高塚山登山口>
W2出てから、2位の女子選手もコース復帰してすぐ後ろに。ロストあっても追いついたってことは登り速いってことだし、先に行ってもらおうかな?と思ったけど、そのままの順位で進むことに。
うーん、初めてのこの展開
こんな序盤からトップの位置って、なんかペース間違えてる?!と一瞬思ったものの、ロングレースは周りのことは関係ない!まあいっか☆てことで、特に上げるでも落とすでもなく進む。
このあともコースの一番最高地点の1600mまでまだまだ登る。湿気が多く霧も出てくるし、11月なのに気温も高く、スタートしてから滝汗。とはいえ、曇りなのがまだ救い。
組長さんと別々になってからも、相変わらず周りの選手達とお話しながら気を紛らわすものの、次のエイドまでのこの区間は20km弱あるので、なかなか着かない…
開けた広〜い稜線、脊梁区間に出てからも、風もないから暑いまま。前を走る男子選手達の背中がギリギリ見えるくらいの位置で、人とマーキングを常に確認しながら慎重にのんびりペース。もはやハイキングw
登山道ではないので走りやすい道、とは違うけど、視界が開けてるので気持ちよかった!
A2手前はスライド区間。すれ違う選手全員に挨拶しつつ、譲り合いながらサクサク下って、A2着。
ここに招待選手の若岡さんが。ちょっと調子が悪いそうで、ご挨拶しながらおでんとジビエ餃子摂取。ジビエバーガーとおにぎりをテイクアウト。
水満タンにして出発。思った以上に水消費してて切れる寸前だったので、危なかった〜。この区間は1.5ℓくらい持っててもよかったかも。
<スライドで元気をもらえる区間〜56km/W3梶原地区>
A2出てからは高塚山の登りかえし。ここでもスライドの選手ほぼ全員に挨拶しながら進んでると、登りの気も紛れる。道幅もそんなに狭くないから、ストレスもなし◎まーるやonのマコさん、組長さんともスライド。みんなまだまだ元気そう!
距離は50k近く、累積も3000m超えてきたけど、ゆっくり登ってるから私もまだまだ元気。あとジビエバーガー美味すぎぃ!
登りかえしが終わったらまた下って、W3。
ここでようやくスマホの電波が入ったので、次のエイドで待機しているカズさんに連絡。「え、もう?!かなり巻いてるけど大丈夫なの??」って心配されるも、無理しているわけじゃないので大丈夫、多分あと1時間強で着くからラーメン作っておいてほしい!A3着く前の登りらへんでまた連絡します!と伝えて、出発。
<デポに向けて整える〜67km/A3高野体育館>
ここからはロードの下り。個人的にはロード区間って飽きるし膝にくるから、距離は稼げるけど苦手。そして私はロードの下りでも歩いたりしちゃうタイプです…
この区間は、歩きスマホしたり、洗口液で口ゆすいだり、リップ塗り直したり、前髪直したりして、無駄に身支度を整える女子力を発揮。
A3の後が斜度エグい激登り。と聞いていたので、きっと這いつくばりながら登るに違いない…!と想像して、歩きながら一度ポールをしまい、入れ替える補給食をリストアップしてカズさんにLINEを入れ、捨てるゴミをまとめ、要らない補給食を出しやすいところに入れ替え、フラスクをすぐカズさんに渡せるように手に持ち、デポでやることを頭の中で整理しながらA3にin。
各エイドではボラの方たちがそれはそれは温かく迎え入れてくれて、ほんとーにありがたく、心地よかったです。九州の大会は、大会に関わる人たちの熱量がすごい!
予定より早い私の到着に焦るカズさんにフラスクの補給をお願いし、パパッと上だけ着替えて(着替えなくてもよかったけど、なんとなくw)ラーメン食べて、ゴールドゼリー飲んで、ヘッデンとスマホの充電器出して、補給食入れ替え。
ここではMMPの時にお友達になった九州のナベさんが応援にきていて、外れかかった背面ゼッケンの付け直しなどお世話してくれて、大変助かりました!
ちなみにゼッケンがデカい&めちゃくちゃ破けやすく、ここまで走りながらつけ直すこと4回。他の選手もみんな背面ゼッケンぴろぴろしてたし、も少し破れづらい素材だと嬉しいな〜。
ここまで約10時間半。タイムチャートより1時間巻き。脚は多少の疲れがあるけど、67km走ってきたら疲れてない人なんていないし、気にしない。スタミナと気力だけは有り余ってて超元気、今のところどこも痛くないし、順調順調。
「もう私出られますけど、いけます??????」と圧をかけw、カズさんは他の選手やスタッフさんにイジられながら、エイドアウト。
A3の滞在時間は10分。せっかちすぎるw
前半は、ここまで!
後半の珍道中に続きます。