5. 流れに乗りたいから、こそ。
天体の配置からすると、今日の新月はとてもスペシャルな節目の時を迎えているそうだ。
何度か生まれ変わって一度巡り合えるかどうかの瞬間。
何百年に一度のその時。
私は占星術は詳しくないけれど、詳しい人が周りにたくさんいるし、アストロロジーとして専門的に学びを深めている友人もいるから、話を聞く機会がよくあるし、話題にもよく上がる。
そしてなにより私自身、天体が好きだ。
宇宙、星々、そんなロマンな世界からのメッセージは、何とも心を潤してくれるし、いつも温かい言葉を送ってくれるように感じる。
先日、その友人に私の星周りを見てもらった際に、これまでの私の歴史と星周りがあまりにも「その通り」で、ちょっと驚かれた。
そのセッションを終えて私は、心底安堵感に満ちていた。
起こるべき時に起こっていて、経験すべき時に経験してきている。
それがわかったら、ムダなことなど何も存在し得ないことがよくわかる。
そしてなにより、このままの自分でいいんだという深い信頼を得て、深いところで馬力のあるエンジンがかかったような、そんな瞬間だった。
私はいわゆる、今までの時代にもてはやされてきたような、学歴や肩書や華々しい結果など、何一つ持ち合わせていない。
非常に地味である。
そんな自分を脱却したくて、がむしゃらに頑張りまくった時期もあったけれど、結局のところそこにたどり着かなかった。
そんな自分を嫌悪し続けてきたけれど、嫌悪しつつもあきらめきれないことがひとつあった。
それは、「自分を生きること」である。
めちゃくちゃハードルが高い。
自分を生きる、ということほど、難しいことはない。
正解はない。
外側に探せば探すほど、遠のいてしまう。
内側にあることはわかっていても、瞬間ごとに変化する。
捉えどころがない。
夢や目標を掲げてみればみるほど、本当の自分から遠ざかっていくように感じることも多々あった。
けれど。
ようやく、私が私として今ここに生きているという存在感を、まるごと信頼していくという感覚が、わかってきたように感じている。
いや、明日にはわからなくなっているかもしれないし、来年は途方に暮れて泣いているかもしれないけれど。
でもそれも、愛おしい経験になることが信頼できるから。
だから、流れに乗らないと遅れちゃうよ、というような周囲の情報に煽られないように、気を引き締めてここ最近は過ごしていたように思う。
情報を取り込み過ぎないように。
信頼する人と心の通ったコミュニケーションをとるように。
結局、流れに乗るために一番大切なことは、自分の足でしっかりと今ここの地に足をつけていることだと思う。
その感覚を、しっかりと感じて、自分と繋がっていることだと思う。
周りがどうであれ、私は今ここにいて、どんな状況でも大丈夫なのだから。
いままでも、そしてこれからも。
私は、私と共に生きていくのだから。