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栗きんとん、ヘイト、胡麻団子、月餅
父のお土産が、美味しかった。
中国語の教室に行って来たそうだ。
頂き物は、京都の栗きんとん。
リビングには外の空気が広がる。
お茶にしながら、深圳の事件の話になる。
責任ある立場の人達には、
うやむやにせずしっかりと追求して欲しい。
必要な安全対策も。
しかし、暮らしにヘイトは要らない。
娘の習い事にも、中国人のチームメイトが何人かいる。
その一人の、若いママ。
朗らかに、片言の日本語で話しかけてくれる。
学習塾、進学、ママの挑戦しているスポーツの話など。
楽しい人だよね、と私は娘と二人の時に言う。
そう?たえこはちょっと…、と娘。
何か気になる?
うん、ちょっとテンション高いんだもん。
じじが好きな中華のお店あるじゃん、
あそこのお店の人もめっちゃテンション高いよね。
ありがちな“テンション”誤用はちょっと置いておいて、
ご近所中華、
だいぶ前に家族で行った時には元夫も一緒だった。
最近久しぶりに、引っ越し慰労会と称して食事に行くと、
店主の女性は私に言った。
あら!息子さんは?
家族構成を覚えていてくださったことにびっくり。
年下の元夫が、私の息子と勘違いされたのは
実は初めてではない。
結婚当初、20代だった彼は
ぱっと見、高校生くらいに見えたそうだ。
大事な試験前に体調不良になった彼を当番医に担ぎ込む連れて行くと、
医師は私に言った。
お母さんですか?
私は言った。
つ、妻です。
インフルエンザだった。
焦らず安静にしておけばよかった。
私も若く、看病らしいことをしなければ、と思ったのだ。
気まずい空気、
若妻気分は吹っ飛んだ。
ご近所中華の話に戻る。
あれは元夫で、(晴れて)離婚したから…と私。
にっこり言ったつもりだったけど、
主人はしばらくして胡麻団子を持って来た。
頼んでましたっけ?と言うと
さっきごめんなさいね、サービス…と小声で言った。
あらら…
恐縮ぶりが申し訳ないくらい。
揚げ立ての胡麻団子は、いい香りで美味しかった。
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テンション。
習い事の、別の中国人のお母さん方はしっとりと物静か。
遠慮がちなので、たまに心配になったりする。
色んな人がいるよね、当たり前か、と娘と話す。
娘が、テンション高い、と言ったその人は
先日の練習帰り、暗くなった駐車場で朗らかに
十五夜だよ!願いごとしよう!と息子さんに話していた。
彼の国では月餅を食べるのかしら。
“概ねテンション低い系、たまにお節介”な私は思った。
ちょっとした挑戦。
時系列がばらばらな話を書いてみた。
読んでくださる方に伝わりますように、
月にお願いする。
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