家事歴70年のプライド
私は実家のコストカットマシーン。
なんて言うのは半ばおふざけ、半ば本気。
まず食費と、買い物は、
同居以来、食材と雑費に関しては3割は減らせたと自負している。
私の努力と言うよりも、
母が宅配の定価で買っていたものを、私がスーパーで買って来ることが出来るため。
母は宅配の注文ミスも増えていた。
マークシートの注文用紙が、見えにくいようだ。
重たく嵩張るもののみ、私がネットで頼むようになった。
リフォームと修理の業者が持って来たおかしな見積もりは、問い質して大幅に訂正させた。
(なんてこと!)
次に掃除、
昨日は出勤時、ダスキンさんがハンディモップと玄関マットの交換に来た。
両親が、このハンディモップを使っているところを一度も見ていない。
本人達は、使っていると言う。
ハンディモップの利用を止め(るように説得する)か、
しっかり活用するか。
利用は止めないと言うから、私は決意する。
無駄な費用は払わせたくない。
壁や照明、家具の隙間の埃、
そうそう、交換前には窓枠も、車もピカピカにして使い倒さなくては。
結局、父がここ数年億劫になった掃除のお鉢が回って来ただけのような。
私の体調も考え、汚れが即心身に影響する水場掃除だけは、ヘルパーさんに、実費で頼むことになった。
私という同居家族がいるので介護保険外で。
この外部委託に至るまでは、根気と数ヶ月が必要だった。
通信に関して、
両親はスマホも解約した。
外出先で、着信があっても出られない(気づかない)、
操作が難しいならやめたらと言ったら、
これに関しては決断が早かった。
次の日に、母は父を伴い、タクシーでショップに行きスマホ2台を解約してきた。
iPad、パソコン、家電もあるから、通信はできる。
浮いたスマホの通信代が、ちょうどヘルパーさん費用になった。
87歳の母は、昔々、大学に入った頃から台所を任されていたらしい。
私の祖母が事業をしていたから。
そう言えば母も、母子家庭で育っていることに気づいた。
昭和30年代、
母子家庭とは言えきょうだいが何人もいたから、結構な作業だったと思う。
母の炊事歴は、数えて見ると70年近いのだ。
老夫婦で暮らす実家に、私達母子が同居して1ヶ月あまり。
母の領域を奪ってしまったのかな。
私は、母達に貢献できることが何かしら無いと、という気持ちだったけど。
炊事に関しては、
朝食は二世帯別々、メニューも別。
昼は両親だけ。
夕食は私が担当。
洗濯は、
二世帯別々。
母は元気が無い。
前は実家に寄るたびに、連れて行って欲しいと頼まれていた買い物は、私に任せて、母はパタリと行かなくなった。
数少ない楽しみだった図書館も、行きたがらない。
このまま心身共に低下していくのは悲しいし、どうにか元気でいて欲しい。
しかし母は同居以来、
“お情けはいらない”
“子どもの厄介にはならない”
今までの発言歴からは、強くそう決めているように思える。
しばらくしたら、また誘おう。
母とまた紅葉を見に行きたい。
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