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めでたさも中ぐらいなり、母退院




父に続いて母も、退院が決まった。

母は、この数年の引きこもり生活で
急激に筋力や心肺能力が低下。
再び在宅に戻れるのか危ぶまれていたので、
リハビリの担当者、看護師達からも回復ぶりを驚かれた。
何より本人の帰りたい意思が強かった。

家には、退院前に、 
ケアマネと福祉用具の担当者が来てくれた。
前から付いていたものに加えて、
寝室、リビング、廊下、洗面所、トイレ、玄関の手すりが増強された。
足腰の弱い母をここ10年ほど見ていただいているお二人と私とで、
家中で立ったり座ったりを繰り返し
取り外し可能なもので様子見することに。

手すり取り付けの合間、私はケアマネに聞かれ最近の両親の様子を話す。
失礼ながら、夕飯を作りつつ、取り急ぎの立ち話。
年配で、保健師さんのキャリアもある女性で、私は安心感がある。
薬の飲み忘れ、母が自覚なく契約したらしいサブスクのサプリメントをクーリングオフしたこと、等々。

入院中はどうしてもせん妄はあるから…と
ケアマネは取りなしつつ聞いてくれた。
話が父の頭越しになってしまい、
口を挟めない父はあまり面白くなさそうだ。
自身の物忘れについても言われる訳だから。

確実に、出来ないことが増えた両親。
これからも緩やかに、または急激に、
失うことが増えるだろう。
そこを誰が補うか。
ヘルパーさんに頼みつつ、
私はどこまでできるか。

一方で娘も、
いわゆる問題行動が目に見えて増えた。
カリカリする私に
ベテランの担任は、どの子も通る道だと言っているのだが。

フォローしてくれる配偶者は、いない。
そもそも我が家の場合は
配偶者自体に問題行動あり。
戦力外通告をさせて貰ったのだった。

私は、今日は早上がり
学校で面談、
その後に改めて福祉用具の契約をする。

退院を、手放しでは喜べない。

ただ、数年のちに、
あの頃は必死だった、
でも精一杯やったと振り返りたい。
きっとそうできる。



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miomioみお
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