嬉しさも中くらいなりジンギスカン
色々あって、娘と二人でジンギスカンの店に行って来た。
母を家から誘い出せずガッカリ、
寂しさと、
いやいや、また誘ってやるぞという変な意気込みで、車を走らせる。
評判通り、
ラム肉は分厚くて、ほんのり甘味がある。
タレも、さっぱりして好きな味。
ジンギスカンのタレってかなり油っぽいという認識だったので。
転校して一月経つ娘に尋ねる。
困ってることはない?
ちょっと、一週間ごとにそれ聞いてない!?
娘は笑う。
今日は習い事は無く、放課後は男子グループとお喋りしていたらしい。
内気なようで、闊達さも発揮している様子。
店内は、平日なのにほぼ満席。
カウンター席の隣に、いかつめ、いや、恰幅の良いご夫婦が座る。
飲み放題で、あ、ジュースの方ね、だって。
静かに会話している。
二人で楽しく食事、いいものだ。
娘はいつまで付き合ってくれるかな。
彼氏でも出来たら、もう私には見向きもしないのかな。
お腹いっぱいになり、お会計を頼む。
案外安いのも嬉しく、暖簾をくぐって外に出る。
ご馳走様でした、と言ってみたが、お店のお姉さん達は無言だった。
Googleでクチコミが真っ二つなのは、こういうところかも。
帰宅すると、両親はお茶を飲んでいた。
何か適宜食べるから、今日はめいめいで、と言っていたとおり
何か簡単に食事をしたらしい。
たえちゃん、何食べたの、と母は優しく聞く。
内緒だよー、と娘はソファに沈む。
自分達だけ外食、いいよとは言われたけど、やはり気まずい。
それよりソファが臭くなりそう。
当ててみようか、
フォークで食べたかな、お箸だった?、
ファストフードなら手だな、と父
父は、話題を用意していたのかしら。
年寄りを置いて外食なんて、
怒りそうな人なのに。
箸でしたー、
じじとばばは何食べたの?、と娘
ばば達も内緒、と母。
今日は訪問入浴にヘルパーさんが来てくださり、その後湯当たりで疲れていたのだそう。
他愛無く笑い合えて、良かった。
私の気持ちはあっちへ行ったりこっちへ行ったり。
不安定な私こそが、娘の困り事になっていませんように…!