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記念日は英国風に

イギリスのあの
寒いなんてものじゃない
凍えるような冬が
好きでした。


3時ごろにはもう暗くなるのですが
それが私にとっては
気分が暗くなる方には作用しなくて、

小さい子どもの頃にたくさん読んだ
アンデルセンなどの西洋の童話を思い起こさせて
まるで自分があの美しい世界に
溶け込んでいるような気分になるので、

女優になったようにウキウキと
頬が切れてしまうような冷たい風の中を
歩いていました。

友人と遠出をした時は
「寒い寒い」と言いながら
その頃どの町にも見かけた
チェーン店ではないティールームを見つけては、
かじかんだ手でドアを開けて
クリームティーを注文し、
まだかまだかと待つのです。

一般的にクリームティーと言うのは
スコーン2つと紅茶のセットです。

寒い冬にはあの
日本人からすればカロリーが高すぎて
控えてしまいそうなクロテッドクリームを、
これまたずっしりと焼き上げられて
この上なく太ること間違いない
スコーンにたっぷりつけて、
頂くことこそが
極上の幸せのように感じました。


1年ほど前に
本格的な英国風のアフタヌーンティーを出す
ティールームを新聞で紹介していました。

日本でアフタヌーンティーを出すところは
珍しくないのですが、
大抵、日本人の舌に合うように
味やメニューが調整されてしまっています。

日本人にとっては
良いことなのでしょうが、
私はあの英国で食べた
クリームティーや
アフタヌーンティーが忘れられなくて
ダンナに何度も行きたいと言っていました。

それは私たちの家から
交通の便が比較的良い場所にあったのですが
予約が当時半年待ちの
大人気のお店でした。

そのお店に
「予約が取れたから行こう」と
主人に言われました。

何か月前に予約したんだろう、と
疑問に思いましたが
喜び勇んで昨日、行ってきました。

人形町にある、タイニートリア ティールームです。
かわいいウサギがお出迎え。


お店の前にある自転車のかごにはお花がいっぱい。


メニューはこんな感じです。


11時オープンと同時に、
全席が予約のお客様でいっぱいに
なってしまっていました。

生花も西洋風です。変な方向から撮っちゃった。


小物はイギリスを思い起こさせるものばかり。
バーレイ社のティーカップとティーポット。


写真がぼけていてすみません。
紅茶をおかわりしたらカップを変えてくれました。


3段のアフタヌーンティーセットを
店員さんが持ってきてくださったのは
良いのですが、
何故か花火が刺さっています。

「記念日だそうで、おめでとうございます」
と、言われました。

「え?何の記念日?」

しばし考える私。



そうか、結婚記念日だ!


毎年のことですが、結婚記念日を
覚えていた年は無いような気がします。

記念日をまめに覚えているダンナ。
ありがとう!

アフタヌーンティーセットは
本当に英国風でした。

日本のならもう少し
軽めでフルーツを乗せた
繊細な味になるのでしょうが、
ザ・小麦粉!という感じです。


質実剛健!

そうそう
英国のサンドイッチと言えば、
きゅうりサンドですよね。
具がきゅうりしか入っていない、あれです。

サンドイッチは
卵、チキン、そしてきゅうりサンドの
3種類でした。

いいわ~、これぞ英国!

私はきゅうりサンドは
パリパリしていて好きですが、
生粋の日本人は、どうかしら。
ハムとか他にも入れたく
なるんじゃないかな。

ケーキはたくさんある中から選べます。
私はキャロットケーキを選びました。
これも英国の伝統です。

にんじんとシナモンとくるみ、
いろいろ入って美味しかったです。

私はコーヒーが飲めない分、
紅茶が大好きです。
ミルクをたっぷりと
紅茶を入れる前に
カップに注ぐのが英国風。

普段紅茶を飲まないチビに
少し作って出したら
気に入って飲んでくれました。


男の子ママだからか
普段はひたすらラーメン屋さんとか
定食屋さんに連れて行かれて
あまりおしゃれなお店には行けないのですが、

素敵なティールームに行って
久々に英国の楽しかった思い出を
いろいろと思い出せました。

どうもありがとう、ダンナ様。

※こんな時だけ「様」づけ😆


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みおいち@着物で日本語教師のワーママ
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