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着てはいけない服って、何?!

「50代が着てはいけない服」っていうキャッチコピーのSNSが流れてきた。しっかりキャッチされてしまった。

「着てはいけないって、どゆこと?!」とすこしイラっとしたのだ。

とはいえ、私もあと数年で還暦を迎えるのだが、現在「服装迷子」である。好きな感じの服と、似合う服と、世間の目に、「何を着たら正解なの?!」とわからなくなっている。

好きな服は、まぁその時その時で変わるのだが、根底に流れているのは「B系ファッション」なのである。迷彩なんかも好きだ。40代までは「好きなんだも〜ん!」で、Bな格好もできたのだが、さすがにこの歳になると、無理がある。体型は隠してくれそうだが……。

かといって、スーツなんかは窮屈で着られない。むかし社会人だったころ、特にバブリーな時代は、窮屈なスーツに肩パット3枚くらい入れて「戦闘服よ!」なんて言いながら、ピンヒールをはいて肩で風を切って歩いていたが、ああ、もう無理さ。

今は毎日店と家の往復で、それも車通勤で、店にはユニフォームがあるとなると、普段着はどんどんいい加減になる。夏はTシャツにジーパン、冬はセーターにジーパンだ。誰にみせる訳でもないし〜、と思うと、セーターが毛玉だらけになっていても気がつかないのだ。

よろしくないとは思うのよ。ちゃんとした格好すべきでしょう! と。で、反省して二週間くらいは、「そのままどこかにおよばれしても大丈夫!」みたいな格好で出勤するのだが、結局元のテキトーな服装に戻ってしまう。

むかし、郵便局に勤めていたママ友が「社員の中には家から制服着てくる人もいるけれど、私はそんなことはしたくない。ちゃんとオンオフのケジメをつけるのにきちんとした身なりで行く!」と言っていた。当時は普通に電車に乗って会社勤めをしていたので、その凄さがわからなかったが、今は、その意識の高さをすごいと思うのだ。

ところでセーターにジーパンは、もうすぐ還暦女に合うのか? というと、どうなんだろう? 少なくとも、私の親は、そんな格好をせず、きちんとストッキングとスカートをはいていた気がする。でもなぁ、ストッキングもなんか嫌いなんだよなぁ。

そして「もうすぐ還暦女の『ちゃんとした格好』」っていうのが、どんなものなのかもよくわからないものだから、結局「これなら無難でしょう」という「着物」を着てしまうんだなぁ。似合うとか似合わないとか体型とか考えなくていいから、楽なの。

「着てはいけない服なんてないわよ! 好きな服を着ればいいのよ!」と思いたいのだが、やっぱり似合っているか、着こなせているか、後ろ指をさされないかは、とても気になるのだ。


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