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更新がしんどくなった話

私は、いろんなSNSに複数のアカウントを持っている。

最初はFacebookだった。
その時は単純に、日々の出来事を友人達と共有しているだけのアカウントだった。沢山のフォロワーを集めたいとも思わないし、私の意見を世界中のみんなに聞かせたいとも思っていない。ただ、友人に話を聞いてもらい友人の動向を知ることが目的だった。

そのうち、友人だった人たちのマウント合戦が始まった。そしてそれは、リアルの場での誹謗中傷につながり、「あの人、あなたの悪口言ってたよ」とか「あの人とあの人、アヤシイよね……」とか「あの人、めっちゃ男好きだと思う」なんて噂が広がっていき、友人を失くす原因の一つになっていった。

ああ、やだやだ、めんどくさい、と思っていたら、Facebookも公開範囲を設定できるようになり、今は本当に限られた、一握りの友人達だけにあてて、記事をアップしている。

その後、アクセサリー教室を運営することになり、その宣伝のためにブログを始めた。とはいえ、最初の頃は自分の日記なのか宣伝なのかわからないようなブログだった。

その頃からFacebookでは、いわゆる「情報商材」とか「○○セミナー」というものが流れてくるようになった。そんな中の一つに「ブログの書き方教えます」みたいなのが流れてきた。大阪での開催だったので、大阪好きな私はそれに参加した。

ペルソナを決めましょう、ペルソナに向けてラブレターにように書きましょう、申し込みまでの動線はレッドカーペットを敷いておもてなしをするように、とか、そういうことを習った、と思う。

そこで習った技術を駆使してブログを整えた結果、3名の新規顧客を得ることができた。たった、3名である。割に合わない。

そのまま続ければよかったのかもしれないけど、「なんか違うな〜」と思った私は、インスタグラムに移行した。カフェを始めることになったのでカフェの宣伝をするためた。

このインスタのアカウントは、活かすことができた。ここを通じてオリジナルコーヒーを焙煎してくれる豆屋さんと繋がったし、紅茶の農園とも繋がった。店を開店した後も、お客さまが来てくださったり、ここで募集をかけたイベントやレッスンも大体満員御礼である。

インスタいいなぁ、と思って、もう一つアカウントを作った。これは、とあるレッスン限定のアカウントだ。そのレッスンの講師資格を取り、その後そのレッスンの「集客講座」を受講した。「これを学べば、必ず結果が出ます!」という力強い言葉に、そうだといいなぁ、と受講を決めたのだ。

確か、受講期間は半年間。最初の2ヶ月間は、毎朝送られてくるそこの先生の言葉を自分なりに解釈してインスタで発信する。その後は、月に2回のコンサルを受けながら、毎日受講生募集の記事をインスタにアップする。もちろんペルソナを決めて、その人に向けて「こんな悩みがあるでしょう? 私もそうだったわよ。でもこのレッスンを受けたら人生が変わったわ!」みたいな記事を書き続けるのだ。

最初のうちは楽しかった。実際に、私にはいろんな悩みがあったし、それを解決してきたし、そこから募集の文章につなげるテクニック、みたいなのを教えてもらうと、「なるほど」と納得した。

でも、それを続けていくうちに辛くなってきたのだ。

嘘を書いているわけではない。かといって、心から「そのとおり!」と納得していることを書いているわけでもない。

自分で書いて読んで、ちっとも響いてこないのだ。テクニックに走っているのは、自分でもわかっていた。それでも「露出することに意味がある」と思って書いていた。「いいね!」はたくさんもらえても、集客にはつながらない。そりゃそうだ、私が納得して書いてるわけじゃないんだもん。

おかげさまで、このレッスンの講師資格取得と集客講座に費やした費用は、この講座のレッスンをすることでペイした。ただ、受講生さんは全て、集客講座で学んだインスタアカウントではなく、カフェ・イベント宣伝の、楽しく更新している方のインスタアカウントからの申し込みだった。

結局、自分が書きたい! 読みたい! 伝えたい! と本心から思っている事を本心からの言葉で紡いでこそ、人には伝わるということなのだろうか。私は、そんな気がしてならない。

テクニックに走ったアカウントの方は更新がしんどくなってしまって、今、休眠状態である。でも、もういいかな、このまま辞めてしまって、と思っている。楽しく、文章を書いていこう!

#書くということ

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