「愛想よく生きる」を選んだ私の《過去と今》のリアル
愛想よくしてるだけなのに
人から嫌がらせを受ける。
「あの人、上司に気に入られようとしてる」
「媚びてる、色目を使ってる」
「一人でおいしい思いをしようとしてる」
など。
そんなつもりが無くても
ズルい、無法者、卑怯者、不埒だなど
勝手に思われて、勝手に白い眼を向けられる。
しまいには不倫疑惑までかけられて
ありもしない噂を流されたことも。
常に笑顔で
明るい声で挨拶して
まわりの様子を気にかけてるのは
自分のためというよりも
まわりのため、なのに。
重たい空気は少しでもクリアにしたい。
みんなが居やすい環境にしたい。
仕事が楽しくなるように
みんなで頑張ろう!って思えるように。
その場をすこしでも明るくしたい、と思うのは
長女気質ならではの気遣いなのかもしれない。
家での不穏な空気にいたたまれなかった記憶。
父の不機嫌、母のイライラ、妹のピリピリ・・・
リビングの居心地が良くなかった過去の記憶。
だったら
自分が明るく振舞うことで
ちょっとでも笑ってくれたら
ちょっとでもその張りつめた空気を
柔らかくできたら。
自分が「居る」その場所は
安心して過ごせる場所にしたい。
そんなピュアな気持ちから、だったりする。
他人がイライラしている傍にいたくない。
誰かが誰かにネチネチ小言を
言っているのを見たくない。
そこにいない誰かの文句を
意気揚々と話しているのを聞きたくない。
イライラして
扉や引き出しに八つ当たりする音に
恐怖さえ感じてしまう
というより
恐怖しか感じない特異体質が
余計に「安心」を求めるようになってしまった
のかもしれない。
平和でいたい。
安心できる場所にいたい。
それは自分の家だけじゃなく
職場だろうと関係ない。
むしろ、
起きてる時間は
家より職場の滞在時間のほうが長い。
長く過ごす場所だからこそ
安心できる状況じゃなきゃ耐えられなくて
何度も職場を代えてきてしまった。
居心地を良くしたくて
元気に明るく愛想よく振舞っても
結局いじめられて居心地が悪くなる
その繰り返しだった。
嫌だ、と思うと
もう、そこにはいられなくなる。
家じゃない、家族じゃないから
離れようと思えば離れられる。
どうせフリーターだし。
とはいえ、ずっと逃げてばかりの
弱い自分はいい加減に情けなかった。
フリーターなのを都合のいい言い訳にして
フラフラしていた。
強くなりたい。
ずっと思っていた。
けど、どうしてもなれなかった。
明るく元気よく、愛想よく。
たくさんの嫌がらせを受けながらも
他からはたくさん愛情も受けてきた。
辛いんです、苦しいんですって
泣き言を言うとみんな優しくしてくれた。
辛いんだけど、それはそれで
愛されてる感覚があったのは事実。
辞めたいんです、って言うことで
「そんなこと言わないで」
「こっちも対処するから」
「もうちょっと頑張ろう。ね」
そう言ってもらうことで
自分の存在意義を確認してた。
私はとにかく愛されたかった。
誰かに必要とされていたかった。
みんなに必要とされていたかった。
「ここにいていいんだよ」
「ここがあなたの居場所だよ」
そう認めて欲しかった。
気付いたのは、40歳もとうに過ぎてからだった。
愛されたいって思ってたなんて
どれだけ寂しい人生なんだろうって
家族や親にだって
愛されてると思ってきてたのに
それでもまだ不足だと思っていたなんて
どれだけわがままなんだろう、って。
娘も進学で家を出て
一人で過ごしながら
食事の支度、洗濯中、
テレビを眺めながら
入浴中、
ありとあらゆる場面で思い出しては
鼻の奥がツーンとした。
自分って寂しい人間なんだ。
そう思うと可哀想で仕方なくて
「愛想のいい私」ができなくて
苦しんだ時もあった。
・ ・ ・
今はもう、正直、
「愛想よく」は標準仕様になってるから
辛いも何もなく、自然に振る舞えるように笑
ただ、それでもやっぱり
嫌がらせまではいかなくても
白い目で見られたり笑
呆れられてるんだろうな〜って思うことは、ある。
ただ、私は
「愛されたい」と思っていた自分を認めて
「そうだよね」って受け入れたら
「愛想よくても悪くてもいい」って
選択できるようになれた。
デフォルトで笑顔で対応してしまうけど
結局は「それが私」で。
笑顔で対応した割に
冷たい反応、無反応だったとしても
「そうだよね」
「相手だって選んでいいんだもん」と
許すことができるようになった。
って、
口では簡単に言えるし
noteにもサラッと書いてるけど
ここまでになるには
結構な年月がかかったよ(大袈裟☆)
だけど、もう辛くない。
もう苦しくない。
たまには「!!」とか「?!」って
なる時もあるけど笑
だから今日も
笑顔で「おはよう!」
笑顔で「お疲れ様ー!」って
叫びながら帰ってきた^^
明日からも口角あげて
愛想よく職場の雰囲気を
心地よくしていくために。