パリの病みタイム20時と、遠距離友情
これまで複数回、遠距離恋愛を経験してきた。過去の恋愛を振り返りたくないタイプなので数えるのはやめたが、何度も何度も懲りずに遠距離恋愛に挑戦していた自分がいる。
その一方で。どんなに遠く離れてても、温かい眼差しで見守ってくてているお友達との「遠距離友情」はなかなか形が変わることがない。
私はパリに友達がいない。(まだ少ない、と言っておこう。)
しかしながら、朝起きたら日本の友達から「おはよう」があるし、夜寝る時はニューヨークの友達から「おやすみ」がある。孤独を感じた朝でも、食欲がない休日でも、眠れない夜でも、地球上のどこかにいる私のお友達をおしゃべりをすることが出来る。よき時代である。
各街の友達からの手厚いサポートにも、数時間の落とし穴があることを、私はこの初夏に気づいた。事件が起きたのは、パリの20時である。
日本の深夜3時、誰も起きていない時間。
ニューヨークの昼の2時。大抵の人は忙しい時間。
その事件は、私にとってはかなり心が抉られる出来事だった。
例えば、数日後に隕石が落ちてくるかもね報道、推しの電撃授かり婚、巨大な虫がパリの部屋に出た、の3点セットをまとめたくらいの衝撃的なことが起きた。今思えば大袈裟に騒いでしまったと反省しているけど、その時の取り乱し方は異常だったと振り返る。
とりあえず、手当たり次第友人に
「ねえ起きてる?ねえ、ねえ」
と何人かに連絡するも返事はない。
通常、日本の深夜3時に人々は起きていない。
ニューヨークは仕事か学校に行っている時間、2時だから忙しい。
そんな時に、よく私に病み電話を寄越してきたLA在住の友達が少しなら話聞けるという返事。やっぱり病みニュースには病み友達だ。
ちなみにその時はLAは午前11時。話を聞いてもらってとりあえず一命を取り留めた私の心。
そこから、ニューヨークの友達、日本の友達にもひたすら心を慰めてもらう。心の緊急処置は施され、1週間くらいで何とか自炊ができる程度まで立ち直った。傷つきやすいけど、立ち直りも早いの。
また、遠距離友情に助けられた。
心から感謝しております。ありがとう。
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