【レポ】2024年9月1日 中瀬智哉ピアノ・リサイタル2024@赤羽ホール
2024年9月1日
中瀬智哉ピアノ・リサイタル2024
@赤羽ホール(金沢)
♪プログラム
ベートーヴェン/ ピアノ・ソナタ 第7番 ニ長調Op.10-3
ショパン/ エチュードOp.25-1 変イ長調「エオリアンハープ」
ショパン/ エチュードOp.10-1 ハ長調
ショパン/ エチュードOp.10-8 ヘ長調
ショパン/ エチュードOp.10-12 ハ短調「革命」
シューベルト/ 幻想曲ハ長調 D.760 Op.15「さすらい人幻想曲」
ラフマニノフ/コレルリの主題による変奏曲 ニ短調 Op.42
♪アンコール
ショパン/ワルツイ短調(遺作)
ピアノはSteinway
武蔵野公演から5ヶ月。
待ちました。
すごくすごく待ちました。
台風の影響が心配でしたが、幸いにもこの辺は影響がなく。
でも、遠方からだと大変だった方もいらっしゃったかもしれません。
全部書くと長くなるので(集中して聴いてたため言語化出来ない部分もあり)一部だけ書きとめておきます。(と言いながら長文)
ベートーヴェンのピアノソナタ7番。
第2楽章。ベートーヴェン先生が描く深き絶望。ずるずると沼の底へ底へと引きずり込まれてくよう。
中瀬くんの公演でベートーヴェンのソナタを色々聴けるのは毎回の楽しみ。
そしてやっぱり第2楽章なのです。
6月のコンサートに行けなくて聴けなかったエオリアンハープ。
心に広がったのはモノクロームな世界。
ドラえもんの話の中で、のび太がタイムマシンに乗っておばあちゃんに会いに行く話があったでしょ。
そんなイメージ。
懐かしくてあたたかくて、とても大切な記憶。
どこまでも優しくて。
そんな演奏。
だから、涙出ちゃって。
そっか、この曲は弾き方次第でこんなふうにも聴けるのだと知りました。
そして、中瀬くんを追い始めてからずっと好きだったショパンエチュード10-1。
2020年ピティナG級から4年。
4年待ったんです。
でも、4年で聴けるとは思ってなかったから嬉しくて。
進化してるのは当然なんだけど、進化というより深化。
どこまでも深く、遠く遥か向こうまで広がる世界。
深い森の奥というより深海。
広がる大地というより大海原。
あんな難しい曲をいとも簡単そうに弾きこなしてるあたりも凄い。
衝撃すぎてポカンと口を開けたまま聴き入ってました。
神様、時間を巻き戻して。もう一回、あと百回聴きたいです。
後半、さすらい人幻想曲。
武蔵野の時よりキレ感アップ。テンポも少しアップしたように聴こえました。
ノリが良いから聴きながら歌いたくなってしまいます。
ドキドキが止まらない。
シューベルト、いいですよね。
この曲とっても好きです。
うちに帰っても頭の中をグルグル回るこの曲のダクテュルスのリズム。
後半は難曲続き。中瀬くん、汗が一つ、また一つと落ちてきてました。
コレルリの主題による変奏曲。
サスペンスドラマを見ているよう。
場面展開がドラマティック!
曲の中間あたり、低音が続くところが好きです。
アンコール、ショパン聴きたいなぁと思ったらショパンでした。
しかも大好きな曲。
すうっと胸に入り込む哀愁漂うメロディ。
聴いた瞬間、ああ此処のことを想って弾いているのだなぁと感じました。
素敵でした。
ワルツとかマズルカとか(ソナタとかも)、これからどんなショパンの曲がプログラムされるのでしょう。
楽しみすぎます。
そして、私がまだ知らない曲との出会いも。
ちなみに今回の衣装。
黒シャツに蝶ネクタイはグレーでしょうか。
先日黒シャツのお写真を見た覚えがあったので、もしかしたら…と思っていたところのブラック中瀬くん。
娘の目がハートになっていました(笑)
楽しみにしてた期間が長かったのにあっという間に終わってしまっい早くもロス状態。
コレルリもエチュードも、また聴けたらいいな。
短い時間だったけど、たくさんパワーいただきました。
【9/2富山新聞朝刊より】
中瀬智哉さんがリサイタルの出演料全額を能登半島地震義援金として寄託されました。
以前インタビューで"北陸のためにできることを見つけたい"と発言されてました。
私の住む地域も復旧に3年かかるそう。まだブルーシートやロープを見かけます。なのでとても嬉しいです。ありがとうございます。
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