女のはだかは人生を語っている
家族みんなで秩父へ。
2024年の夏からごく最近まで、野球少年だったかんくん(中2息子)は野球のクラブチームを休部していたのだが、12月に突如、電撃復帰を果たした(母ビックリ)。
その間の5ヶ月くらい、けっこうわたしは「かんくん野球ロス」で心にぽっかり穴が開いていたのだけれども、その穴をハチ(旦那さん)がせっせと埋めてくれていた。「土日ひまになったんでしょ? どこか遊びに行こうよ」みたいな感じで。
なのでけっこう去年はふたりでいろんなところにお出かけしていて、その中でわたしたちが気に入って何度か足を運んでいたのが秩父だった。なんといってもラビューという特急電車の車内が明るくてかわいらしく、足元までの大きな車窓から見える里山もすばらしくて、おまけに三峰神社とか秩父神社などの神社もあるし、温泉もあるし、昭和レトロな街並みも楽しいしで、ちょうどよかったんだと思う。
年末の旅行がキャンセルになったのが残念だったので、年始はいっぱいお出かけしたくて家族で行ってきたのでした。
祭りの湯という駅直結の温泉に入って、ぬるい炭酸泉につかっていたら、えもいわれぬ気分になった。歴戦の人生を語るのが女の裸だと思うのだが(女の人生っていろいろあるじゃんね?)、そんな百人百様のはだかの女たちが、みんなお湯の中では「それ」を休んでいる。
女であること、女でいること。
娘だったこと、大人になったこと。
妻になったり、母になったり、それからまた娘としてもがんばったりする、延々とつづく「それ」を、手足をお湯に浸しながら、じっと遠くを見たり、ふうとひと息ついたり、まだまだ小さい子ども連れの若いお母さんを、なつかしそうな目でちらっと見たりしながら、いったんは全部脱いで、ただはだかでそこにいる。
わざわざ遠くまできて、そうやって温泉にいくのは、なにかそんなことのためなのかもしれないと思ったりした。
が、駅のフードコートのごはんがほぼほぼ!なにもかもおいしくなくってびっくりした。チャーハンももちろん冷凍だし、カレーもレトルトだし、いくら観光地で人が来るからって「いいのか?」というレベルだった。
うーん。フードコートに味を求める俺たちのほうがまちがっているのか?
いやいやそれも変だろう……と、しゃくぜんとしない気持ちで帰りました。
フードコートがめちゃめちゃ安いとかならまだわかるけど、ふつうに1500円とかするもんな。
前にハチと行った三峯神社にあったすごい見晴らしの良いごはん屋さんの「わらじかつ定食」はすごく美味しかったので、もちろんフードコートは便利でなんでもあるのだけれども、ちゃんとしたものを作ってくれるちゃんとしたお店に足を運ぶことって大事かも。
「でもママさ、わたしと京都旅行に行ったときに連れていってくれたおばんざい屋さんもすごくヒドイお店だったじゃん? ママっておおむね運は良さそうなのに、ごはん屋さん外しがちだよね。」
って、うたちゃん(高2娘)からの鋭い指摘。それな!と思った。
だれか俺に食神さまとのご縁を~!
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