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この世界がさみしいところだったのではない。わたしがさみしいひとだっただけ
体調の波は低め安定、というか、風邪がゆっくりと経過中。
悪化のカーブの底辺を過ぎて、回復のカーブに入っていると思うんだけどどうだろう。ハチ(旦那さん)は相変わらず38度台と39度台の高熱をいったりきたりしていて、水分とエネルギーチャージのためのゼリー飲料をたまに飲む以外の時間はずっと眠っていた。
インフルエンザでだいぶ準備が押して大変だったダンス部の学校でのニューイヤーコンサートというイベントを終えたうたちゃん(高2娘。甘党)をねぎらうために、吉祥寺東急にある「果実園リーベル」へ。
文化祭とかミュージカルの公演とかが終わると、パフェでお祝いをするのがわたしと彼女との定番だ(わたしは甘いものそんなに食べないので、お茶だけ)。
甘いものが好きなひとって、ほんとうーに!おいしそうにずっと甘いものを食べているのがかわいい。見ていると幸せな気持ちになる。世の中には辛いもの好きもお肉好きもいるけれども、甘いものを食べている甘いもの好きなひとが醸す幸せ感がいちばん「幸せ」って感じがする。
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これは今日ではなくて、いつかじっくりと書きたいことなんだけれども、わたしの中の奥深くに根深くあった「いつも誰といてもさみしい」みたいな感情がいつの間にか消えていた。
宇多田ヒカルの声のふるえるあの独特の振動数というか、トーンがまさに!という感じなんだけれども、「さみしい国の氷に閉じ込められたお姫さま」みたいな世界観をベースに、まさに世界を観ていたのだな、と、その氷の覆いが消え去ってみてはじめて気づいた。
この世界がさみしいところだったのではない。わたしがさみしいひとだっただけだったのだ、と。
わたしはいつだってさみしかった。
誰かと心が通いあったとて、帰り道はバラバラじゃないか、と思っていた。
帰り道が一緒で同じおうちに帰るとて、やがて縁はとおくなりはなればなれになるだろう、と思っていた。
目の前のひとが自分を思いやってくれたとて、「でも今、いちばんだいじな家族になにかあったら、そっちを取るだろう」と思っていた。
いちばん大事な家族といたとて、ほんとうのわたしなんて知らないだろうし興味もないだろう、と思っていた。
一対一でいるのは好きだったけれども、3人以上になるのは嫌いだった。「ここにいるひとは、結局わたしではなくわたし以外のひとを選ぶのだろう」と思っていた。
今ふと気づいたら、もうそのどのシチュエーションのときも、そんなふうには思いもしない、思いもよらない自分に気づいて、うわあと思ったのだった。
だれかが、わたしをさみしくさせていたんじゃなかった。
この世界が、わたしをさみしくさせていたんじゃなかった。
わたしの中にさみしさがあったから、さみしさをたくさんたくさん体験し続けていた、ただそれだけだった。
この法則、このからくり、この自作自演、知ってはいたし何度も何度も「そうだ、そうだった」って思うこともいっぱいあるのに、やっぱり新たにやってくるといちいちびっくりするものだ。
今は、ほんとうにひとりじゃない。心から思う。というかわかる。
家族がいるからとか、子どもがいるからとか、ともに暮らすひとがいるからとか、そういうことじゃない。誰かが誰かよりもわたしを選んでくれるからとかでもない。
つながっているのが見える。つながりあって、お互いからお互いへと流れているものを感じる。出会っていても出会っていなくてもそれは毎瞬たえることなく起こっている。
わたしがこうして元気でいるとき、それほど元気とはいえないとき、必ずどこかで誰かが助けてくれている。会ったこともない地球の裏側にいるひとが、わたしを支えてくれている。もうこの世界にいないひとたちが、これからこの世界にやってくるひとたちが、ものすごいサポートをしてくれているからわたしがいる。
あなたが、あなたの思う以上の神聖な力で、わたしの脈打つ心臓の鼓動を動かしてくれている。わたしが、わたしの思う以上の神聖な力で、あなたの脈打つ心臓の鼓動を動かしている。
そんなふうにあなたとわたしをつなぐ力は、彼方からずっと降り注いでいる。その祝福の中で生きていれば、さみしさよりも、ずっとずっと大きな泣き叫びたいくらいの歓喜を感じずにはいられないのだと思う。
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