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会社員はつらいよ ep5【運命の出会い】編

これは私の辛かった会社員時代の話である。
辛い、苦しい、ネガティブな感情に蓋をし続けていたあの頃。
これからはそんなふうには生きないぞという決意のためにこれを書く。



🌈 入社4年目の頃の話


▶️ チーム編成が大きく変わる

 この頃、大規模なシステム更改を控え、チームの編成は大きく変わった。
別の部署からやってきた新たなチーフ、そして私、その他、業務委託会社の協力を得る形でチームが編成された。

 私は、検証作業だけでなく、一部の設計作業やトラブル対応も任されるようになっていた。


▶️ 心から尊敬できる人

 新しいチーフとの出会いは、私にとって、運命の出会いとも言える。
チーフはとても頭が良く、仕事ができた。その上、少しも偉そうにしていなくて、私のことをたくさん褒めて、励ましてくれた。上下関係なく他人を尊重して、気を使ってくれる人だった。私はこの人のことを心から尊敬し、そして、心から大好きだった。

とても話しやすくて、何でも相談できた。しかも、毎回的確なアドバイスをしてくれた。話すたびに好きになった。

人柄や笑顔からにじみ出るその人の生い立ちや、生き様までも知りたくなった。仕事以外でももっとたくさん話したかった。

ここまで書くと、それはもう’恋’なのだけど、チーフは結婚されていたし、私もこれから幸せな恋愛をしたいと考えていたから、恋愛感情は出さないようにしていた。というより頑張って、頑張って抑えていた。


▶️ この人のために頑張れる、力が湧いてくる

 恋愛感情は抑えていたけれど、チーフに認められたい、もっと褒められたい、もっと見てほしいという気持ちが強くて、私は自分でも信じられないくらい力が湧いた。これまでにないくらい、そして15年の会社人生の中で最も仕事を頑張れた時期だった。

 それに、チーフに何でも相談できて、いつでも的確なアドバイスを貰える状況だったから、私はものすごく成果を上げることができた。担当しているシステムについてはほぼ網羅していて、
「このシステムのことは北村さんに聞けばいい」
と思ってもらえるレベルにまでなっていたと思う。上司からの評価も上々だった。

 だけど、その一方で、大規模なシステム更改による長時間労働や、夜間・休日のトラブル対応等も任されて、充実感以上に、疲労感が強く、毎日のように、理由なく涙が溢れてくるということがあった。


▶️ 今振り返って思うこと

 今現在に至っても、私は、このチーフ以上に尊敬できる人、側にいると力が湧いてくると思える人はいない。(夫のことはもちろん大好きなのだけど、また別ジャンルというか)

 その当時、この人のことが本当に大好きで、本当はもっとプライベートで話したかったし、もっとたくさんの時間を共有したかったのだけど、結婚されてるし、迷惑かけられないとか、そもそも自分に自信がないとか、そんな理由を付けて自分の感情を抑えることに必死だった。だから、この人と恋愛っぽい雰囲気になったことはない。
でも、今でももっとお話したいなと思う。

 この頃、確かに仕事は頑張れたのだけど、そんな風に自分の感情を抑えたり、自分の実力以上に仕事を任されていて、心は崩壊寸前だったと思う。
仕事が休みの日は何をする気力もなく、1日中寝ていたりとか、毎日会社のトイレで泣いていたりとか、今考えると既にうつ状態だったのかなと思う。


次回、【入社5〜6年目頃】のお話へ続く

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