プラピルーンは雨の神
台風に名前をつける。ちょっと不思議な感じのするこの行為は、これから災害をもたらすかもしれないものに名前をつけて、災害に対する意識を高める意味があるらしい。
そう、昔、歴史で習った台風の名前は「カスリン」とか「ジェーン」とかアメリカの女性名でした。
これは、この台風被害があった昭和23~25年(1947~50年)当時は日本がアメリカの占領下にあり、気象業務も米軍と共同で行われていたため、番号ではなくアメリカ式に「ジェーン」などと呼ばれたから。
これを聞いた時、アメリカの男の人も女の人には頭が上がらないんだな、と思っておかしかったです。台風ガール!通りすぎるのを、ただ待つしかない(笑)
なお、米国による日本占領は、1945年9月2日に米戦艦ミズーリ号上で行われた降伏調印式から、サンフランシスコ講和条約が発効する52年4月28日まで、6年8カ月もの長期に及びました。
たまにアンティーク屋さんなどで、お皿などの食器の刻印に「Occupied Japan」の表記を見かける事があります。この時期に日本で作られたものだということなんですね。
台風名のリストは下記よりご覧ください。
様々な国の台風の名前を見ていると、その多様性と豊かなイメージに、その国の花が咲いている景色だとか、魚や鳥のいる風景を、お菓子や神様の名前からは人々の暮らしを、想像してしまいます。
フィクションを書いているnoterさんならきっと、このリストを見ているだけで、物語を作ってしまうんじゃないかな?
他国のことをお互いに思いやって、つけられた名前なんですね。台風は空で発生して、どこへ行くかはわからない。災害をもたらすかもしれない自然の脅威を、せめてそれぞれの国の言葉で名前をつけることで、被害が最小限であるように、誰の命も奪われることの無いようにという、願いが感じられます。
それでも、人の力が及ばないほどの強大なエネルギーは、時に私たちの生活、暮らしを脅かすことがあります。
特に最近は毎年のように、多大な台風被害が各地で起きています。
これから台風や大雨が多くなるシーズン。
日ごろから地域で助けあって、いざという時に声をかけあえる、不安な時はお互いに寄り添って行動できる、そんな世の中に少しずつなればいいなあ、と願っています。