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【教育】「ロシア怖い」で終わらせたくない~生徒と考える国際関係~


1. はじめに

今回は連日報道されている、ロシアのウクライナ侵攻について、生徒たちと一緒に考えたことについてまとめました。
おそらく世界史に残るであろうできごとを、「ロシア怖い」「ウクライナかわいそう」「日本が経済制裁を加えたらしい」という感想に終始させてはならないと思っています。「対岸の火事」ではないということが、生徒たちに伝えられたらなぁと思っています。

2. 生徒との会話

生徒たちの間でも、ニュースで流れてくる凄惨な戦争の様子は大きな衝撃があるようです。「プーチンは何してるんだ」「世界大戦はじまるのかな」と話す様子を見て、公民の授業に絡めて「ウクライナ侵攻」ついて少し話をしました。

3. 伝えたかったこと(世界情勢の変化)

「単なるプーチン大統領の帝国主義的な思想だけではなく、アメリカ・中国・ヨーロッパ諸国との国際関係が絡んでるんだよ」ということを伝えました。アメリカ国内でも世界の警察としての役割についての考え方が変わってきているようです。
生徒たちも、資源や経済協力の面で、世界各国が切っても切りきれない関係にあることはよく知っていました!

4. 伝えたかったこと(日本はどうする?)

日本もロシアへの経済制裁に加わり、またウクライナへの支援を進めています。なぜ日本政府はそのような動きをするのか?日米安全保障条約を根拠とするアメリカとの関係と結び付けて、日本の平和主義の立場について復習する機会になりました。
またロシア・アメリカという、核保有国の対立の構図になったとき、経済制裁という選択肢が取られることは核戦争を回避できるという側面があることがよくよくわかりました。
(ロシアに対して、NATOが軍事的に動かなかったという前例も残りましたが、、)

5. 伝えたかったこと(私たち、あなたにできることってなんだろう?)

私自身や、生徒たちにできることは本当に限られています。しかし、社会科の教員である以上は「現代を生きる社会の形成者」として何ができるかを考える必要があります。
生徒たちからは、「NGOを通して、ウクライナに食料や物資を支援する」「まずは自分達が国際問題を知って、考えて、日本の政治に関わる」などの感想が出ました。「うーん、、」とじっくり悩みながら、友達と相談しながら考えているのがよかったなと思います。ニュースで報道される表面的な怖さだけでなく、根っこにある問題や事実について、少しは考えてもらえたのではないかと思っています。

6. さいごに

「サンフラワープロジェクト」という活動が行われています。ウクライナの国花であるひまわりを描いて、SNSに投稿し、ウクライナの人々を応援するという活動です。戦争を止めることや、国際問題の本質的な解決にはならなくても、世界で起こっていることに関わることができる事例の一つだと思います。
私自身は、何気ない会話の中で「生徒たちに教える」「生徒たちと一緒に考える」機会を作ることで、「現代を生きる社会の形成者」として関わっていきたいなと思います。

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