あとは人工授精をするだけ!…だったのに【妊活3】
「緊張するね。」
「うん、緊張する。」
先日予約した、日本語対応可の産婦人科医に向かうパリのメトロで、
のあは、おでかけの時とは異なる、神妙な表情をしている。
きっと緊張しているのだろうが、彼女が私に声をかけたところからすると、私はもっとひどい、緊張を絵に描いたような顔をしているのだろう。
かけられる言葉には、どこか私を気遣うような語調が感じられる。
「まだ、今日の予約してる産婦人科医で人工授精ができるって決まった訳じゃないからなぁ。今日の問診次第なんだよね。」
余裕のな