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家族のぬくもりが詰まった和室の思い出

3LDK・一戸建てのわが家。
購入時にはお腹に赤ちゃんがいた。
長男だ。
男の子とわかっていたから、いずれ2階の洋室は彼の部屋になるだろうと、白地にブルーベースの小さな三角形の模様の壁紙を選んだ。
2階のもう1つの洋室は、女の子用。白地に淡いピンクのシャボン玉を想起させる壁紙にした。
産み分けなどをした訳ではなくて、第1子は男の子、第2子は女の子、望んだ通りにわが家の仲間になった。

…ま、見事に「男はブルー、女はピンク」とジェンダー議論の槍玉にあがる発想をしていたことにわれながら苦笑😅

娘は、まだこの世に存在すらしていなかったのに、女の子用の壁紙にしちゃっていたからね。
生まれる前から分かっていたような、運命みたいのを感じない訳ではない。

結局、長男は小5になるまで部屋ではほぼ過ごさなかったから、家族4人でなぜだか6畳の和室で寝てた。

といっても、そのうちの数年は夫が単身赴任だったから私と子供2人か。

うん。
あらためて思い出して書くとおかしさが込み上げてくる。
2階に2部屋他にもあるのに、みんなでそこで寝てたんだ。

長女は寝相が悪くて部屋中ゴロゴロして、彼女の足が私の顔に当たって目覚めることも何度もあった。
なのに、別室で寝ようとか、発想が全くなかった。

生まれる前から用意してたブルーの部屋もピンクの部屋は空っぽで、狭い和室にぎゅーぎゅー。

読み聞かせもしたっけなぁ。
長男は小学校にあがると、「かいけつゾロリ」シリーズにハマり、すぐに寝落ちる私を当てにせず自分で読んでいたっけなぁ。
娘は絵だけでストーリーがわかる雑誌「おひさま」(って今もあるのかな?)を見ていたね。

ワンオペ育児、仕事家事習い事の送迎、常にバタバタ、余裕なし。
いつも「1人の時間をくれ〜」「寝かしてくれ〜」と思っていた。

隣に部屋があるのに。
逃げ出せるのに。
小さな足に蹴られながらも、子供とひっついて寝るという😅

やすらぎ。
ぬくもり。

子供から身も心も時間も全部吸い取られると思ったし、それを誰かに言ってはいけないとも思ってた。

今、和室は誰も使っていない。
空っぽだ。

たくさんもらっていたのは私だったことに今さらながら、気づく和室の思い出。

豊かな豊かな時間。

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