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ハートブレイク・ニューヨーク🗽

傷心旅行センチメンタル・ジャーニーの行き先は、北? 南? 失恋の痛手から海外に飛び立つとすると、アメリカだったらカリフォルニアというより、北なんでしょうか?

ニューヨークの知り合いに、いたのです。旅行ではなく、こちらに住んじゃった人たちが……。

最初に会ったのは、私の共演者の日本人ミュージシャンの1人。「運命の人」と確信した女性が結婚してしまったのを機に、NYへ。

もう1人は、元ルームメイトのフィリピン・ガール。去った彼氏に怒ったお兄さんが、彼女が止めたにもかかわらず彼氏の家に怒鳴りこんで、一発殴ってきたそうです。それで居辛くなったのも、NYに来た理由のひとつとか。

失恋すれば自己嫌悪ばかりの私から見ると、二人ともすごくカッコいいです。

私がNYに来たきっかけは、ミュージック・フェスティバルの出演オーディションに受かったこと。絵になる動機ではないし。

何より、強い動機で来た人って、いち早くチャンスを掴んでいる印象があります。負の経験から、「火事場のバカ力」的なエネルギーでも発動するのでしょうか。

手負いの野獣ではないけれど(失礼!)、求めるものに対して動物的な勘も冴えるようです。

共演ミュージシャンくんはエージェントに見込まれてスカウトされるなど、活躍のチャンスを得て十分なハクをつけました。NYでのキャリアは、日本に帰った今も大きな仕事に繋がっています。

元ルームメイトは、ものの3か月ほどでアメリカ人白人の彼氏をゲット。温厚な性格の中学の先生でした。彼女はお仕事でも他州からより良い条件のオファーがあり、彼氏の車で仲良く引越していきました。

こうした人たちは、目的なくニューヨークに逃げてきただけにも見えます。ところがどうして、NYとは「出来ないことがないコンクリート・ジャングル」↓。飢えた猛獣のようなニューヨーカーのバイブにシンクロするのかも。

対して、どんな動機で来たんだか読めない人も、ブログとかSNSでよく見かけます。

来た理由がはっきりしない人って、NYコレクションみたいなモードな格好をして、セレブっぽい場所で撮ったオシャレな写真ばかりをアップしています。

で、あっけなく日本に帰ってしまったり。まあ、来るのは個人の自由だし。来てみて「違うな」と思ったら帰るのは、プラスのチャレンジではあるでしょうが……。

それでも、もしこれから海外に住んでみたいという方があれば、シェアしたいことがあります。それは、上記ミュージックフェスティバルのブッキング・エージェントのオーナー女性から聞いたことです。

「ニューヨークに長くいる日本人はみんなうまくいっている。だから私は、長くいる人を信用する」。

アメリカは、他国に比べて就労ビザを取るのが難しいです。とはいえ、簡単なビザよりやりやすい面もあると思うのです。

各ビザにはそれぞれ要件があります。それを読んで必要なものを集めるようにすれば、自動的にスキルアップやコネ作りにもなりますから。

NYで「長くいる」ビザのためには、誰しもこうした工夫を重ねるから「みんなうまくいっている」のではないでしょうか。

ちなみに、私が学生ビザ(F-1)の次に取ったアーティストビザ(O-1)の要件はこちら↓。全部でなくても、「3つ以上なるべく多く」でオーケーです。

・閉鎖的な専門家集団に参加していること
・自分の専門分野のコンテストやランキングの審査員
・あなたやあなたのプロジェクトに関連する出版物の入手;
・専門分野での国家的な賞を受賞していること
・専門分野で国際的な賞を受賞していること。
・申請者の専門分野の発展や普及に大きく貢献した証拠があること

さらに、前提条件として、あなたの仕事の成功を個人的によく知るハイレベルな専門家による最大数の証言が利用可能であること

https://prnews.io/jp/blog/o-1ビザからグリーンカードへ-gifted-のためのアーティ.html

私は「ずっとやっていればできる」と、エージェントの言葉を胸に刻み続けていました。

けれど、アルバムがリリースされて少しは聴かれるまでに6年以上もかかりました。なので、みるみる結果を出す「ハートブレイク組はすごいな!」と痛感するのです。

彼らはフラれた辛さを忘れたいという気持ちはあったにせよ、それだけではなさそう。結局、ニューヨークに呼ばれた、ニューヨークに来るべき人だったのではと思います。

誰にとっても、失恋はハードな経験。だけどそれは、「いつか◯◯をしてみたい」という人のために用意された、チャーター便のファイナル・コールなのかもしれません!

昨日出かけたマンハッタン ブライアントパークにて、友人ローズと。(冒頭写真は一緒にお茶したワシントンスクエア近隣)