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月次の投資不動産マーケット展望
先月も書いたのですが、月次でマーケット展望的なものをレポートしてまして、今回は2月頭としての内容を書いてみました。ちなみにメイン画像は“日銀”です。日銀に絡んだマーケットトピックスありましたね。
■投資不動産市場の展望
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ニッセイ基礎研のレポート(WEBで見れます)で不動産の専門家111名にリサーチした結果を共有してくれています。それによると、現状も半年後も景況感としては悪くないという意見が昨年より増えている傾向にあります。
要素としては、日本の長期金利は低いまま。日銀がYCCコントロールを事実上停止してもです。
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さらに日銀副総裁のこんな発言もあり、株もどっと上がりました。
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トーセイ社のIRでも資金調達環境が良いためしばらく景況感はよさそうなんていう予測も出ています。
一方で、こんなデータもあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1707387825333-58SapqSbbE.png?width=1200)
こちらもWEBで公開されているデータです。
不動産売買の先行指標として不動産鑑定の問い合わせ件数を見ているらしく、どうも4Qは減っているように見えます。
以前、直接電話して問い合わせ元はどこか聞いてみたのですが、J-REITからの問い合わせが多いそうです。
となると、
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CBREのレポートでも4Q J-REITの取引は少なかったという表記もあり、連動していることが見て取れます。
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米国オフィス空室率が過去最悪になるなど、商業不動産の市況が悪化。
あおぞら銀行が引当金を積み増すなど米国だけでない金融機関にも影響が出ている。銀行の融資姿勢が変わらないとよいのですが。。。心配です。
もう少し長期トレンドの不動産マーケットデータもあります。
一般財団法人 土地総合研究所という国交省の外郭団体が出している「今月の不動産経済」というデータをいくつか見てみます。こちらもWEBで公開されています。
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商業用不動産の価格推移がありました。長期なのでどのアセットも伸びていますが、マンション・アパート(一棟)は頭打ち。東京以外のアパートが空室を伴って下落しているのかもしれません。
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オフィス空室率は新築と既存で大きな開きがありまして、
コロナで縮小移転・2023年に向けて大量供給があったため、
新築の空室率は40%前後という驚愕な数字で推移しております。
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建材と業界では読んでいますが、材料価格はコロナ渦で作れない、配送できないの品不足でコストアップ、2024年物流問題もあり価格は上昇を続けています。
となると、新築のコストアップにつながって結果供給減少、既存住宅売れ、賃貸(特にファミリー向け)も高い状況が続くという連鎖が起きています。
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不動産業向けの貸出残高は、実は増え続けているのですが、銀行の融資姿勢が米国商業不動産絡みで変化があるとかなり影響を受けるのでとても怖いなとマーケットを見てる人間としては思う次第です。
不動産各社のIRが出始めているので、次回以降今月は、同業界から見る他社のIR分析を記載する予定です。