ハーチン空に舞う⑮最終回
私は、透明な
体で
浮遊中。
そして
あなたは今日も
鼻の下のばして喜んでいる。
前回のお話しは
↓
お話しを全く知らない方は①からどうぞ。
↓
『ナナちゃ~ん!
会いたかったよ。』
そう言って
帰宅した彼は
彼女を
抱きしめた。
(はーちんは
ナナの中で
幸せを体感した。
私、
彼女になって
彼に
愛されてる。
・・・)
やくまるは
キラキラ輝く恋する
男の目をしていた。
『ナナちゃん
お腹すいてないかい大丈夫?
充電池足りてる?。』
🟣🟢🟣🟢🟣🟢🟣🟢
(ほんと、あいつどこ行ったんだろうなあ。
黙って飯の途中で
忽然と姿を消すとは。)
ハーチンは
ロボットが
届いたその日に
突然消えた。
🫥😰🫥
やくまるは
警察に駆け込んだ!
「妻が!
いなくなったんです。」
「行方不明ですか!
なにか事件に
巻き込まれたのかも
しれません。
最近忽然と
行方不明になる方
増えてるんです。」
😱
「ええ!」
しかし、彼の
心配をよそに
彼女は
みつからなかった。
✨✨✨✨✨
もちろん、
インドの
マハラジャに
連絡もしてみた。
✨✨✨✨✨✨
マハラジャは答えた。
「えええ!
ハツコさんが
行方不明!」
(ハツコさんあなたついに…)
マハラジャは彼女がどうなっているのか気が付いていた。
🟣😳🟢
彼はやくまるに言った。
「彼女はインドには
来ていませんよ。」
でも
きっと大丈夫です。
✨✨✨
ハツコさんの
決めたこと。
✨✨✨✨
あなたの
そばにきっと
いつだって
彼女はいますよ。」
(このオヤジ、
わけわからん。)
やくまるはあきらめた。
そうして
あれから
1年が過ぎていた。
ハーチンはいつだって
ナナの体の中で
ピンク色の
ガネーシャのように
優しく
プカプカと浮遊していた。
(やっくん心配させて
ごめんね。
あたし、あなたの
すぐそばにいるのよ。
彼女は思っていた。
💕💕💕💕💕💕💕
こんなに紳士的で
優しくて
愛にあふれる
やっくん
💕💕💕💕💕
私、知らなかった。
ナナちゃんにはすごく優しいのね…
もし、私がもとの
人間に戻ってしまったら
・
・
・
やっくんはどうする?
老化していく年上妻を
どう思う?
私、
糖尿病に
なるかもしれないし。
🙄
下手したら
車いすになるのかも
しれないじゃない?
🙄
あなたは
きっと優しいから
車椅子を
いやいやながらも
押してくれるわ。
😮💨😞😓
でもね。
私
・
・
・
あなたの
重荷になりながら
生きたくないの。
それに
あなたあなたには
ずっと
幸せな気持ちで
生きてほしい。
ある日ナナは台所に立った。
かわいいピンクのエプロンをつけてみた。
「ナナちゃん。どうしたの。めちゃくちゃかわいいやん。」
😍
やくまるは言った。
「その服は脱いで
ハダカでエプロンでも
いいんだよ。」
😍😍😍
ナナは
顔を赤らめて答えた。
✨🌸✨
「もう、やだぁ。
恥ずかしい。
💕
あのね、
今日はナナ、
やくまる様に
お料理を
作ろうかと思って
❤️☺️❤️。」
「えー!
ナナちゃんが
お料理?!
できるのかな?
おれ、こう見えて
舌肥えてるよ
☺️❤️☺️❤️。」
やくまるは
はーちんの
料理を一瞬
思い出した。
(あいつの料理に
かなうものはない。)
🥺💦
しかし、
こんなかわいい
ナナちゃんが
😍
僕のために
料理を
作ってくれる
✨✨✨✨✨✨😍
そんな彼の予想を
裏切るかの如く
やくまるの前で
ナナは手際よく
野菜を刻んだ。
🥦🥦🥦🥦🥦🥦🥒🥒🥬🥬🥬🍅🍅🍅🍅🍅🍅🍅🍅🍅🍅🍅
やくまるは驚いた。
「な、ナナちゃん!」
😳
🥒🥬🍅🥒🥬🍅🥒🥬🍅🥦🥒
トントントン
トントント
トーン
まるで
音楽を奏でるような
包丁さばきだった。
🥦🥒🥬🍅🥦🥒🥬🍅🥦🥒🥬🍅
そして
料理の味も
「どう?
やくまる様?
美味しい?。」
ナナは潤んだ瞳で
彼を見つめた。
✨✨✨✨✨✨✨✨✨
✨✨✨✨✨✨✨✨✨✨
「美味しい!」
彼は
叫ぶと
感動して、
後ろから
ナナを
抱きしめた。
❤️😍😍😍😍😍❤️
「きゃあ、
やくまる様
✨✨✨✨✨
おヒゲが
チクチク
くすぐったい💕。」
あ、あ〜😅
ゴメンゴメン
ヒゲ生えてた。
💦😊💦
❤️❤️❤️❤️❤️❤️
やくまるは思った。
(ハーチンが
いなくなってから
おれは
↓
こうして
自由に
ナナちゃんと
ラブラブ
している。
・
・
・
俺とナナちゃん
二人きり幸せだ!
・
・
・
ハーチンは
許してくれないだろうか…
(おれナナちゃんと
結婚したい・・・)
透明な体になったハーチンは
やくまるの心を
感じ取りちょっとだけ
複雑な気分になっていた。
そして紫色のグミを
ポケットから取り出し、
宇宙の光の中にかざした。
そんな彼女の
気持ちとうらはらに
やくまる
は
劇的に
能動的な男に変身した。
どんなにハーチンが諭しても
無駄だった彼が一生懸命
就職活動に励み
みごと再就職も
果たしたのだった。
そして
帰宅途中
花束を買ってきたり
それは優しい人になっていた。
「わぁ、
ナナお花大好きよ。
ありがとう。」
やくまるはナナちゃんの喜ぶ顔を見て照れ笑いした。
それから二人はバラお風呂も楽しんだ。
彼女は湯舟の中でも、
浜名湖女王のように
むき出しの
白いロボットにならなかった。
ナナの
体は
人間そのもので
おまけに美肌
若くて
白いおもちのように
ムチムチしていた。
まさに柔肌だった。
✨✨✨✨✨
しかし、彼は
秘密があること知らなかった。
ナナが人間で
いられるのも、
ハーチンが
体を
ロボットに与えたからこそ
人間として存在して
いるのだった。
しかし、この仕組みに彼は気づくはずもなかった。
そしてやくまるは幸せをかみしめていた。
それは
ハーチンがいないからこそ
味わえる幸せだった。
ハーチンは
少し複雑な気持ちになると
ポケットから
紫色のグミを
取り出して見つめた。
🟣🟣🟣🟣🟣
すると天の方からこんな声が聞こえた。
AIロボットナナの声だった。
🟣
『はーちん。
そんなに
グミを見つめて
どうしたの?
』
ハーチンは答えた。
「もうそろそろ
このグミは
必要ないかなって。」
『あら、どうして?』
ナナは聞いた。
「だって
やっくんあんなに
変わったわ。
彼、とても
活き活きしているの。
再就職できたし、
それに
お花まで
買ってきたり
あんなやさしいやっくんの愛
今まで感じたこと
なかったわ。」
そして彼女は続けて言った。
「わたしがあなたでいれば、
ヤックンんの愛をずっと受け取れる気がするの。」
ナナは言った。
『そうね。
それは確かよ。
😊💕
あなたたち
人間は
所詮
愚かな生き物
哀れな
哺乳類なの。
やくまるさんの
遺伝子には・・・
若い美女好きの
遺伝子が
宿ってるわ。
彼は
そうゆう
型
で
生まれてきたの。
その生き様を批判しても
しょうがないの。
でも
あなたは
賢明な選択をしたのよ。
そして
あなたは
慈愛の精神のもちぬし
✨✨✨✨✨
私は
まさに彼の理想の女よ。
確かなことは
みんなが
幸せだってこと。
ずっと
融合していれば
そうでしょ?』
「確かに、ほんとそうね。
もうこのグミは
いらないわね。
みんなが幸せになってるわ。」
ハーチンは紫色のグミを見据えると
透明なふくよかな手で
ブジュっと
つぶした。
すると
グミは紫色の煙を
出しながら
蒸発していった。
(さようなら人間の私。)
すると
ナナの声がこだました。
😊✨😊✨😊
😊✨😊✨😊
「ハーチン
決心してくれて
ありがとう。
あなたのおかげでわたしのエネルギーは満タンよ。
これからは
彼がたまに入れてくれる
電気エネルギーで十分生きていけるわ。
一緒に
あなたの寿命を全うするまで
融合しつづけましょう。」
(うん。)
はーちんは静かに答えた。
✨💕💕💕💕✨
やっくんの
愛だけあれば・・・
生きていける。
2034年はもうすっかり過去になっていた。
やくまるは
ナナちゃんと過ごせて
すこぶる幸せだった。
しかしその日は訪れた。
ある日
ナナの調子が
悪くなったのだ。
充電しても
すぐに切れて
しまう日がつづいた。
「ナナちゃん。
おい、どうした!」
😰
彼は最愛の
ナナの様態が
悪くなり、
焦った。
やくまるの腕の中で
ある日
ナナはポツリと言った。
『私そろそろバッテリーが切れるわ。やっくん。』
(やっくん?)
やくまるは
ナナが
いきなり
自分のあだ名を
言い出したので
びっくりした。
😳
彼女は小さな声で
言葉を繰り出した。
「やっくん、
私、覚えてる?
ハーチンよ。
やっくん。
いままで黙って
いてごめん。
私
もう寿命が
来たみたいなの。
ごめんね。
やっくん。
先にいくね。
私、幸せだったよ。
あなたに愛されて
幸せだった。
ありがとうね。やっくん。』
「?」
ナナは
彼の腕の中で
シューと
小さな空気音をだし
息を引き取った。
体が
消えて
もとの
白いロボットに
戻っていった。
彼は
焦った。
意味が
飲み込めなかった。
😱😭😱
「ナナちゃん!ナナちゃん!なんでだよう。
AIロボットが死ぬなんて
うそだろ!」
彼はナナの体を
AIカプセルに運んだ。
😱😭😱😭😱
すると
カプセルの中で
一人の
おばさんが
横たわっているのに
気が付いた。
あれ!
ハーチンだった。
「 は、ハーチン!」
😮😱😦
しかし、
彼女は
目を閉じ
一瞬目を
あけかけたが、
こちらも
シューっと
音をたてて
息途絶えた。
やくまるは
彼女の死体をかかえ、
しばらくして
ようやく
理解した。
😮😥😮😥😳
ハーチンの
彼女の深い愛を
💕✨✨✨✨✨✨💕
彼は二人の妻に
💕💕💕💕💕
愛され
💕💕💕💕💕
そして二人を
同時に失った。
彼は途方に暮れ
嗚咽して泣いた。
=プロローグ=
ハーチンは空を舞う
この頃になると
世の中ではそしてようやく一般市民にも、
AIカプセルも流行りだし
やくまるのような感じで
伴侶が突然行方不明になるという事件がでていた。
このような事例は
世界中のニュースでとりだたされ後を絶たなかった。
リアルが幸せか
AIの美女と一緒に
生きていくのが幸せか。
それはこれからあなた自身がお試しください。
=終=