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テレビ東京モーニング・サテライト・エディー塾3時限目「勝利を呼ぶ人材マネジメント」

 9年ぶりにラグビー日本代表のヘッドコーチに復帰したエディー・ジョーンズさんが勝つための哲学を伝える「モーサテエディー塾」。今回の3時限目は、エディーさんが人の心を掴むためにしていることや、選手の選抜で特に注目するポイントなど勝利を呼ぶ人材マネジメントを学びます。
 リーダーの仕事は、目を使うこと、人をよく見ること、観察することだとエディー氏は言います。ラグビーはチームビジネスであり、チームビジネスにとってプラスかマイナスかをよく見なければならない。選手の気分を良くする情報を与えるか、または奪うのか、チーム全体をモチベートし、ポジティブな空気を広げることが重要です。
 また、上司は部下と適度な距離を保つこと。一線を踏み越えないことが大事です。上司にとって重要なのは、部下から尊敬されることです。強いチームを作るには親密になることではなく、尊敬を得られるようにすることのほうが大切で、上司が部下から尊敬されるようになれば、それは強いチームを作るチャンスとなります。
 人材採用でのポイントは、候補者の目を見ること。人材は正規分布を形成しており、10%はいつもうまくいっている人達、80%は最も改善させたい人たち、10%は苦しんでいる人たちです。マネジメントは、80%の人たちで、この人たちの目を見て、仕事に対する覚悟があるかどうかを見極めることだと言います。
 自分の考えを明確な形で伝える方法については、アイデアを簡素化すること。ポイントは3つに絞り、キャッチ―で覚えやすいシンプルな言葉で伝えることです。人はせいぜい3つまでしか覚えられません。明快ですべてが覚えやすい、シンプルでキャッチ―な言葉にして伝えることが重要と言います。
 世界の中で日本の強みは、集団でのスピードだとエディー氏は見ています。日本の選手は他国の選手に比べてたくましい。小さなスペースでスピードを生かしたパフォーマンスを出すことができます。また、小柄な選手が勇気をもってプレーすることは、日本の特徴でもあります。世界の中で勝つには、独自性が大事です。日本のラグビーは独自性を今、失いつつあります。独自性がうまくゆかないとオーソドックスに戻りがちです。エディー氏は日本の強みはスピードにあると考えており、世界最速の超速ラグビーをコンセプトに掲げています。
 現代は個性化の時代と言われています。しかし、エディー氏は常にチームワークが大事で、強化するには大きな要素になっていると言います。個性的なのは、チームの枠組みの中だけであり、チームの決まり事の中で、どう個を活かすかが重要です。枠の中で個を自由に動かせるのは良いが、枠外で自由に個が動けば、他のメンバーは戸惑ってしまうのでチームプレーにとっては良くないと考えています。
 エディー氏が考える勝利を呼ぶ人材マネジメントで分かったポイントは、上司が部下と仲良くするというのは間違った接し方ということでした。基本的に上司は部下から尊敬されなければチームワークは強くならない。その点を誤解しているマネジメントは結構多いのではないでしょうか。上司は尊敬されること、そして人を見る目、覚悟をもって仕事に取り組むのかを見極めることが大切というのは一般社会でも通じる重要なことだと思いました。

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