食べることが苦手だった。 No.005
こんにちは、mintchoc(ミントチョコ)です。
今日のお題は「食べること」。
美味しいものを食べることが幸せな気持ちになると知ったのは最近のことです。それまでは、「食べる」ということが、苦手以外のなにものでもありませんでした。
子供の頃、私の味覚は本当に未発達でした。
お野菜が苦い、美味しくない。
お魚も苦い、美味しくない。
お肉は固い、嚙み切れないから美味しくない。
母が頑張って作ってくれるご飯が、私は苦手でした。
お菓子や甘いものは極端に好きになり、1日3食のご飯は嫌いとまではいかなくても、「苦手」という価値観のまま育っていくことになったのです。
もちろん、そんな私の食生活を救った存在もあります。
シチュー、ナポリタン、焼きそば、野菜炒めなど、上げたらきりがないくらい、嫌いになりきる前に「給食」は私の味覚を助けてくれました。
そしてそのまま、すくすくと大人になり、社会に出た私。
そこで活躍したのは「コンビニ弁当」や「ゼリー飲料」。
食べることが苦手なうえにストレスフルの状態の時は「食べない」という選択肢も。
「身体の維持のためだけに栄養さえ摂れたらいいや!」ぐらいに考えていました。
でもね、コンビニ弁当って何食べても後味が一緒なんです。
私の味覚がそうさせたのか、なにか特定の成分がそうさせたのか、
次第にその後味で吐き気がするようになって、外食する時以外は、ほぼほぼゼリー飲料になっていきました。
今考えると、このころが一番ピリピリして、肌荒れも抜け毛もひどく、極端に痩せていた(やつれていた)と思います。
今振り返るとぞっとします。
あの生活を続けていたら、間違いなく倒れていた。そう思います。
その後、仕事を辞め、時間に余裕が出始めたころ、やっと食事というものに向き合うようになりました。
既に私の頭の中では「家で作る食事はあんまり美味しくないのが普通」の状態。美味しいものは外食か、お店のテイクアウト。
既に30歳に差し掛かっていました。
そんな中ネットサーフィンをしていた時に見つけた、料理サイト。
個人宅のレシピを集めたサイトでここ近年では書店でも見かけるようにもなった「Cookpad」です。
「暇だし、美味しいって口コミがあるところの何か作ってみようか。」
よっぽど暇だったんだろうと思います。
だって、当時冷凍食品のパスタを5食分買って月~金で食べることになんの違和感ももっていなかったんですから。
お菓子作りはたまにする性格もあって、調味料が細かく指定されているのは、とてもわかりやすいものでした。
そして、出来上がった料理を食べたときに感じた気持ちは、「え、これ美味しいじゃん!」という、とても新鮮なものでした。
やっとここで、家で食べる食事も美味しくできるということを知ったのです。同時に、実は母は料理が苦手だったんだという事実も。
それからです。「美味しいご飯なら苦手じゃなくなるかも。」と、土日や時間の余裕のある時にハンバーグを作ってみたり、かぼちゃの煮物を作ってみたり。
手際は悪いです。集中力も30分は限界です。
食べることが苦手なので、料理も苦手なままできてしまったのが原因。
それでも、食事が美味しいと苦手意識は少し薄まるように感じます。
最近はパートナーが料理を全面的に引き受けてくれるという大変恵まれた環境になりました。
私が最初から、苦手であることを全部話したこともあり、パートナーがそれならと、請け負ってくれることになったのです。
そして、その作ってくれるご飯のおいしいこと。
「これくらい誰でも作れるよ」と悪びれもなく言いますが、崩壊した食生活のなかでもがいていた私にとっては晴天の霹靂でした。
「たべること」は今でもちょっと苦手です。
でも、美味しいことって、幸せなんだなって、今はそう思います。
私も少しずつでもレパートリーを作って、その幸せなことを増やしていきたいなと、思います。
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